イソシギ

冬場の自転車レース、湘南クロスを見物に、開成水辺スポーツ公園まで往復しました。富士見大橋に着くと下流にカワアイサのみなさん8羽が。酒匂川では普通だそうですが、わたしの行動範囲ではあまり見られないので、ウハウハで見物。1羽の♂は胸の白いところが薄茶色ぽかった。川岸はスズメの大群、アオジ、モズ、カワラヒワなど鳥が多い。サイクリングロードを上流へ。松並木が美しく、たくさん木の実がなっている大木にヒヨドリの声が響く。

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その中にキョキョッという声。いました、ツグミさんもお食事中。その実がなる木はずーっと川岸に植わっていて、樹木1本につき、1羽のツグミンが。たまに2羽いると、キョキョキョキョと鳴き続けていた。水鳥はカルガモばかり。

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この実のなっている樹木は何でしょうか?
(エノキと教えていただきました)

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川岸に、霞堤(信玄堤)の説明がある。酒匂川には3箇所。今、スポーツ公園やアリーナになっている場所は、もともと遊水池なのね。サイクリングロードが不自然に途切れている場所は、だいたいそうなのかな?相模川の銀河大橋西側とか。(アフガニスタンに農業用水路を造るプロジェクトをやっている、ペシャワール会の報告書によると、重機が無くても現地の人が自分でメンテナンスを続けられるよう検討した結果、江戸時代以前の日本の治水技術が参考になったそうです。)川沿いのサイクリングロードを走っていると、なぜここだけにこんなに?と鳥が多い場所がある。もしかして治水上の要点と関係しているかも。元々水はけが悪く、開発を免れていたとか。

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スポーツ公園はカラフルなウェアや自転車でいっぱい。まだ、シクロクロスという競技が知られていないからか、ほとんどが出場者ぽく、わたしのような、ただの野次馬は少なかった。あの土手の道を走れるのか〜。ちょっとやってみたい気もするが、右側が高い傾斜なのよね。左に足着けない。憎いコースよね。ここはトイレ、屋根付き休憩所、遊具、駐車場があるのでお子さん連れに便利ですね。

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スポーツ公園を過ぎて、さらに上流へ。道が水面に近くなり、対岸の山がせまって見える。道と河原の間の狭い枯れ草にホオジロ、アオジ、スズメ、カワラヒワ、あとハクセキレイたち。大きな猛禽類が水面すれすれをさーっと飛んだ。あたりの小鳥たちは大騒ぎ。わたしの足下からもヒャヒャヒャヒャと言いながら逃げていく。そんなにたくさん居たのか?気づかなかった、というか、あたしなめられてた?

タカは一度水面に足を浸けて、なにかをしっかりつかんで、護岸のコンクリートに留まった。魚?ミサゴじゃないけど。双眼鏡で見ると、デビルマンじゃないのでハヤブサ系じゃない。グレーのマスクにくっきりと白い眉毛。なんといっても脚が太い。白く長くふさふさした脚。その右足にしっかり鳥らしいものをつかんでいる。羽をむしってそれを食べ始めた(詳しい描写は省略^^;)。あたしがこんなに近くで見ているのに。やっぱりなめられてんのか?

そのとき、鳥たちがみな逃げたのに、一羽のハクセキレイが、タカから1mぐらいのところに飛んできて、足下をのぞき込んでいる。オドオドしながらも、さらにジワジワ近づいていく。あんた、なにやってんの!?タカは全く気にしていない。どうしたんだろ?連れ合いが獲られたのかな、あたしはちょっとじわっときた。ハクセキレイは、ヤバさと執着との葛藤をやめて飛び去った。

このタカと獲物は何か?撮りたい、iPhoneだけど。。。とハクセキレイに倣ってジワジワ近づいていくと、タカは獲物をボールを持つようにしっかり両足でつかんで、飛んで行った。もちろん現場へ急行。現場検証と遺留品の押収。できるだけ小さい羽根も集める派。サンプルがあるほど、あとで余所でひろった特徴のない小さな羽毛からでも、種類を同定できる。

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さらに上流へこぎ出すと、みぞれのような雨粒が降ってきた。衝撃現場に遭遇して疲れたのもあり、ここで引き返す。下流になるとまた天気が回復した。カルガモの数が増えていた。小田原厚木道路下流、コサギが集まっている箇所があった。左岸だったので見えにくかったが、集団で舞い上がり民家の前の電柱に留まったのを必死に数えると45羽いた。合流する狩川をのぞくと、オオバン、カイツブリ。飯泉橋をくぐると風が出てきた。飯泉取水堰でやっとヒドリガモ、マガモ。小田原大橋付近、アオサギ17ダイサギ3。酒匂橋ウミネコ。

帰ってから、遺留品の検証。ハクセキレイがのぞいていたので、それにあたりにハクセキレイがたくさんいたので、獲物はハクセキレイかと思い込んでいたが、帰って羽根を見ると、白い紋付き。イカル?シメ?手持ちの羽根と照合する。イカルとはちがう。シメにしては、あの特徴のある形の羽根が一枚もない。一番外側に白斑のないのがあるし。なんだろう?しばらくして、ふとイソシギではないかと浮かんだ。あの石だらけの河原の環境にぜったいいる。光沢のある緑がかったグレーの先にクリーム色のギザギザ模様。遠目に見ると地味だけど、実は粋で繊細な染め。あああ。イソシギちゃん。。。

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そして、タカの方は、図鑑で顔をみると、ハイタカかオオタカのようだ。わたしは両者を見分けられない。飛んでいるとさらにわからない。まあ、どっちかです。にしてもよ、タカはなぜ水に足を浸けたんだろう?ミサゴみたいにバシャっじゃなかった。しばらく水面ではばたきながら止まり、水中のものをつかんで拾ったように見えた。イソシギを落としてしまったのかな?もしかして暴れないように水に浸けて窒息させた?(((;゜Д゜)))考え過ぎかな。

それに、ハクセキレイ!あいつ一体何やってたんだ?


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教えてくださった方にいただいた、エノキの葉。フチにギザギザがなく、葉脈が交互になっています。