4 16, 2010

ザ・コーブ4

しつこくて申し訳ない。わたしも掛けられた覆いに穴を開けて青い空を見たいと思っているのです。

twitterで「島の娘」さん、再発見。twitterをやってよかったとしみじみ思った。ここ数日で捕鯨関連の情報をサックリまとめてくださっています。こういう言い方はめったに使いませんが、今こそ使います。「目からウロコです」。ちなみに、この方は捕鯨反対派でも推進派でもありません。ただ事実を調べているだけ。そして他にそう言う人を私は知らない。

Togetter - まとめ「捕鯨って、本当に「日本の伝統文化」なの?」
Togetter - 「shimanomusume」さんのまとめ

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今日wiredに載っていた記事についても。
「違法な鯨肉」で起訴・閉店:米国と韓国の店でDNA追跡 | WIRED VISION
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Togetter - まとめ「クジラの肉の輸出入はどうなっているのか」

Twitter / 佐久間淳子: 調査捕鯨の赤肉ならば480円/100g程度からありま ...

今日ラスカ1Fの魚屋さんで見ましたら、刺し身用生クジラ(解凍)498円/100g。微妙!鯨って魚屋さんにあるけど、どうみても肉だけどな。。。

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Twitter / 佐久間淳子: ついでにいうと「シーシェパードは『クジラを500頭救 ...

Twitter / 佐久間淳子: さきほど予告したとおり、「妨害のおかげで捕獲は減少( ...

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@katukawaさんの水産資源の研究もおすすめです。

Posted by ritsuko at 01:53 | 0 Comments |

4 07, 2010

ザ・コーブ3

また新たにアフィリエイトに出た記事。blogを公開するだけで、向こうから情報を選んで届けてくれるとは、大名気分。けど、アフィリエイトとは広告。これも誰かがある意図を持って、一定の金額を投資して情報を出しているということを忘れてはならない。

イルカ漁について、スイス人ジャーナリストに聞く。- swissinfo

タイトルにつけてはいるが、実はコーブはまだ見てない。けどなあ、この人なあ。主張が首尾一貫してなくて、横のコラム欄を見ると、それを仲間にしかられて反省してるらしい。シネマハスラーの今週のサイコロでこれになったら、エライことになるな(笑)。

この記事につけられた読者のコメントも興味深い。「全てのコメントを読む」をクリックして見ると、日本人といっても、実はいろいろな意見の人がいることがわかって、ほっとする。いろいろあるってのが、大事だもんね。

日本人は、型を作り、それを遵守していくのが好き。システム自体を変えるのは好まない(わたしも柔道着は白じゃないといやだ)。ルールが現実と合わなくなっても、内側から変えるのは難しいという面もある。だから、たとえ暴力的で稚拙な考えでも、「ハァ?ちがうんじゃねーか?」という刺激があるのはいい事だと思う。それが尊敬に値する相手でなくても、全然かまわない。

昔、長崎の五島で、漁に邪魔なイルカを漁師さんたちが駆除して問題になった時、外国人活動家が一人でこの村に移住して、一緒に生活する事で島を変えたいと語っているのを、ドキュメンタリー番組で見たことがあるけど、あの人、どうなったかな?三宅島のジャック・モイヤー博士みたいに、島の人に慕われただろうか?

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残念ながら、JANJANは休刊になってしまったが、ここに他所では報道されない記事がある。
JanJan的・捕鯨問題ウォッチ-JanJanニュース

Posted by ritsuko at 13:21 | 0 Comments |

ザ・コーブ2

この記事のアフィリエイトに出たリンクで、参考になるものがありましたので記します。

メディアが伝えぬ日本捕鯨の内幕 税を投じて友人をなくす WEDGE infinity(ウェッジ)

わたしが言いたかったのは正にこれです。
調査捕鯨は即刻中止すべし 日本の評判を落とし、農林水産省と反捕鯨団体の懐を潤すだけ JBpress(日本ビジネスプレス)

署名がないけど、良識ある記事だと思います。
日本の捕鯨:国際社会の非難に溺れる  JBpress(日本ビジネスプレス)

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このblogの捕鯨関連のカテゴリー
r2: whaling Archives

Posted by ritsuko at 01:35 | 2 Comments |

3 26, 2010

ザ・コーブ

われ、それでもクジラを愛す:日経ビジネスオンライン

わたしもそう思う。多くの日本人は、へッ鯨がかわいいだぁ?馬鹿言っちゃいけねえよ、って言ってても、実際、目の前に座礁鯨があらわれたら、必死に助けると思う。その時、手にノコギリと包丁と皿は持ってないとおもうわ。新聞などで報じられる、行動から見る日本人は、クジラを食べるものではなく、愛でるものとして見ていると思う。

わたしの祖母(明治生まれ)は昔江ノ島水族館でイルカのショーを見て感激したと、私が小学生の頃話してくれた。祖母はクジラ肉なぞ食べたことはなかった。たぶん私の母もないと思う。私も給食でしか食べたことがない。成人になって、くじら料理を供する店で食べたことはあるが、家庭で食べたことがないので、どうやって調理していいのかわからない。

東京都の葛西臨海水族園は、マグロの回遊で有名だけど、その水槽の前では多くの人が「おいしそー」と言う。順路の終わりにあるレストランの人気メニューは断然「鉄火丼」。一方、八景島シーパラダイスや江ノ島水族館のイルカショーではみんな「おいしそう」とは言わない。レストランにイルカ肉はない。もしあったらドン引きだと思う。

いくらエライ人がクジラは伝統食ですよって言ったって、多くの日本人は、クジラ肉なんて硬くておいしくないし、食べたいとも思ってないと思う。別にクジラを食べなくても十分日本人でいられるし。「美味しんぼ」を読んで逆上して無理にクジラを食べてから年月が経ち、ふと冷静に振り返ってそう思う。

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先日、これを見て捕鯨をテーマにした「ニュースの深層」という番組を見た(司会=上杉隆・重信メイ+ゲスト=星川淳グリーンピースジャパン事務局長)。もう何十年も屋久島に住んでいるという、GPの人。あんな上品なんじゃ、水産庁のプロパガンダに負けるのも無理はない。いや、あえて勝たないようにしてるのかな?

星川淳グリーンピース・ジャパン事務局長余談「ニュースの深層」続編
「グリーンピースのクジラ肉裁判」傍聴報告(1) あやふやな「土産品」の評価額-JanJanニュース

この番組は初めて、わたしが不思議に思っていたことに光を当ててくれた。捕鯨問題は国際政治問題と思われているけど、本当は国内問題なのではないかと言うこと。調査結果を発表しない調査捕鯨。殺さなくても得られるデータをわざわざ殺して取る。若い人は鯨肉なんか食べないし、厚生省からは、安全のために鯨を食べる回数を制限するようにと通達が出ている。調査捕鯨で獲れる量の鯨肉でさえ、さばけないで不良在庫を抱えているのに、商業捕鯨を再開しても採算が取れるとは思えない。捕鯨には税金から年間数億円の予算がついている。捕鯨とは、水産庁が作り出した公共事業なのでは?

日本の市場狙いだったアイスランドの「商業捕鯨」が1年で中止に-JanJanニュース

道路やダムは仕分けの対象になっても、捕鯨が問題にされないのは、シーシェパードが攻撃してくれるから?シーシェパードやグリーンピースも、日本の捕鯨と戦うという仕事があるから、寄付金が集まるわけで、水産庁が「やーめた」っとなったら、彼らも仕事がなくなる。結構持ちつ持たれつなのでは?とんだ茶番だよ。

日本の庶民の血税と、世界中の善男善女のお金が巻き上げられるのはいいとしても、その間にも鯨は無駄に殺され続ける。イラクと一緒だね。(あの人たちが何をした?無実の人たちを爆撃するなんて。イラクで使われた兵器のために、今も子どもたちは白血病や先天性異常で苦しんでいる。軍需産業が兵器の在庫処分をしなきゃならないんだったら、イラクに落としたことにして、どこか人のいない砂漠かどこかで使えばよかったのに。)

Twitter / deepthroat: 米軍の総攻撃から6年、イラクのファルージャで新生児の奇形が急増。心臓奇形発生率はヨーロッパ基準値の13倍。手足の欠損や6本指、脳欠損なども多く深刻な状況。医師らは米軍の劣化ウラン弾や白リン弾使用が原因と批判。英BBC報道。http://bit.ly/9xl5VN
Twitter / deepthroat: ファルージャ病院は米軍の出資で設立されており、現場の医師らは奇形児異常発生について文書化を禁止され口止めされているとBBC報道。「米軍関係者は奇形の異常発生について報告が無いのでコメントしないと言うが、口止めされてるからアタリマエだ」と。http://bit.ly/dpxoxt

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伝統食ってなんだろう?100歩譲ってクジラが日本の伝統食だったとしても、もう鯨類は食べられない。海の生態系の頂点に位置する鯨類は長生きで、人間が陸から海に流したPCB、水銀、ダイオキシン、いろいろな汚染物質が体内に蓄積してしまっている。厚生労働省が発表した数値は、筋肉部分で、脂肪や内蔵はもっと多いだろう。妊娠中や妊娠予定の若い女性には大変重要な情報だと思うけど、あまり報道されていない。わたしは、結婚式場や市役所の婚姻届を受け付ける窓口や、高校・大学の卒業式の会場や、いろんなところに注意書きを貼っててもいいぐらいだと思う。

厚生労働省:妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて(Q&A)

晴れない「汚染鯨肉を給食に使用」の疑惑(1)
晴れない「汚染鯨肉を給食に使用」の疑惑(2・終)-JanJanニュース

この警告は、平成14年までは、マグロだけを「調査対象から除外」していた。ハッ。普通の人なら誰でも「あー、業界からの圧力だな」と思う。つまり、政府はどっちの味方かハッキリしてるってこと。それはあまりにも見え見えなので、今はやっとクロマグロも数値を発表しているけど、積極的には報道されない。大事な事なのに。

J. Nakanisi Home Page 雑感221-2003.6.17「メチル水銀のリスク(2) マグロの水銀値がない」
J. Nakanisi Home Page 雑感222-2003.6.22「メチル水銀のリスク(3) メチル水銀の分析値がおかしい--水産庁の発表値」
J. Nakanisi Home Page 雑感223-2003.6.30「メチル水銀のリスク(4) キンメダイはscapegoatだと考える理由」

環境リスク論―技術論からみた政策提言

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わたしが以前住んでいた千葉県の行徳には、御猟場があって一年に一度、皇室の方々が鴨猟をする。野生の鴨に特別な形の水路で餌付けしておいて、その日になると網を持って隠れていて、合図で鴨にエーイと網をかぶせるのだ。今は便利なものがあるからといって、最新式の銃など飛び道具は使わない。あくまでも伝統にのっとって、昔ながらの方法でやる。獲った鴨は、昔は食べられていたが、今は条例に基づき調査の上放鳥される。

公海である南氷洋に船団を組んで行って、最新の機器を使って捕鯨するのは、伝統なんだろうか?近海で、船大工が作った木造の船で、民族衣装で、モリと網だけでやるなら、マッチョなイメージだし、フェアだとおもう。けど実際はそうじゃない。

以前の水産庁のwebには、トップページにクジラのバナーがあって、数秒ごとに捕鯨を正当化する言葉がでてくるようになっていた。よく見ていると、鯨は伝統食とかお決まりのフレーズが等間隔で出るんだけど、中に1つだけ短い時間しか表示されない言葉があった。それは「クジラは体重の5倍の魚を食べる」とかなんとかで、なぜそれが捕鯨を正当化する理由になるのか?なぜその言葉だけ、他の言葉に比べてほんのちょっとの時間しか表示されないのか不思議だった。つまり、本当はそれが本音だけど、大きな声で言えないからじゃないの?鯨を獲るのは、鯨そのものを食べるためじゃなくて、鯨が食べる分の魚欲しさに、鯨を駆除するためだって。

漁業関係者ばかりを責められないのはわかっている。海洋の汚染問題は、70年代に無制限に使われた農薬、工場からの廃水、他産業からのツケが水産業に回っている形。なのに、何も対策は施されず、一次産業とその他の産業従事者の収入格差は大きい。政策でなんとかしないと、捕鯨や乱獲で食いつなぐしかない。

ナショナリズムをくすぐる捕鯨というシステムを利用するとは、水産庁もうまいなと思う。天才的な官僚がいたんだろう。一時的にしのぐにはよかったかもしれない、けどこのままでいいのか?時代遅れなシステムにしがみついていて。。。(太平洋戦争だって、帝国主義という時代遅れなものにしがみついていたので失敗したんだとおもう。第1次世界大戦が終了した時点で、もう世界の流れは変わっていたのに。)

旧帝国陸軍が満州にこだわった事情を読むと、世の中が変わっても、人間個人個人はなかなか急には変われないものだということがわかる。でも、過去の資産を捨てずに路線変更するのも可能だとおもう。豪華クルーズ船と組んでの観光業とか。「南氷洋を知り尽くしている元捕鯨船が案内するホエールウォッチング。百発百中見られます、だって元捕鯨船ですから」みたいな。

ホエールウォッチング業に変わってくれたら、国からの補助金の額は今のままでもいいとおもう。日本人は、外国人と話すとき伏せていた目を上げられると思うし、いけすかないオーストラリア観光業界にライバルとして打撃を与え、憎いシーシェパードを失業させて飢えさせることができる。代々生物学者であられる皇室の方々も胸をなで下ろされるだろう。

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わたしはイルカ・クジラをかわいいとは思わない。犬や猫みたいな愛玩動物じゃないんだから。本当は水族館に閉じこめてショーを仕込んだり、ウォッチング船で追い掛け回すのもどうかと思う。ヒトが勝手にイルカは特別と思っても、向こうはそう思ってないと思うよ。毛がないので、他の哺乳類よりもヒトに近い印象があるけもしれないけど、DNAを分析するとカバや水牛に近い。

Posted by ritsuko at 00:35 | 0 Comments |

4 08, 2008

街場の中国論

街場の中国論 (単行本)

で、不思議なのが、中国ってなんでああなの?てゆうかああせざるを得ないの?この本は手っ取り早くそんな疑問に答えてくれる本。「週刊こどもニュース」大人版て感じ。(著者には同じシリーズで「街場のアメリカ論」というのがあり、アメリカはなんでああなのか?という似たような問題に答えを出そうとしています。)

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ところで、今の中国政権とアメリカのブッシュ政権は似ていると思う。アメリカがイラクに対してとった行動と、中国がチベットに対してとっている行動は、そう変わらないと思うけど(どちらも資源目当てに、いらん世話を焼くふりをして、罪のない人たちを弾圧している)。

日本ではそれぞれに対して抗議行動をする人たちが重ならない。イラクは見殺しだったのに、チベットでは抗議するのはなぜ?またイラクで気勢を上げた人たちがチベット問題に距離を置いているのはどうして?

著者は、日本人保守派の人々の、米国に対する屈折した感情を述べています。太平洋戦争で負けて、本来なら相当憎んでいいはずなのに、無意識のうちに抑圧されている。首相が靖国に参拝したなら、まずアメリカが抗議するはずなのに、そうならないのはなぜか?などについても書かれています。


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印象に残ったのは、著者の父親の話で、戦時中、中国に居て終戦を迎え、現地の中国人にひどい目に遭わされるかと思ったら、逆に帰国の日まで親切に面倒を見てもらった。しかし、その後、その中国人たちは、日本人に親切にしすぎたという罪で処刑されてしまった。戦後、中国を訪れたお父さんは思い出の街並みを歩きながら「街は当時と変わっていないが、あの人たちだけが居ない」と語ったという。

ひとたび負けを認め、自分たちの作法に従うものには篤い保護を与えるが、内部の裏切り者には苛烈な罰を与える。。。(イラクで人質になった人たちを非難する日本人を欧米人が不思議に思ったという事実を思い出します。)

イエズス会の宣教師は中国人と日本人について、世間知らずの割りに異様に自尊心が高い、とローマに報告したらしい。中国人と日本人って世界から見れば似ているのでは?

この本にはローレンス・トーブという東京在住の未来学者が書いた「性・年齢・最後のカースト」という本が出てきます。トーブ氏はベルリンの壁崩壊やイラン革命を予測した事で有名だそうです。その彼が、2020年に東アジアに儒教圏ができると予測しているそうです。ヨーロッパのEUみたいなものでしょうか。


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著者は、13億人の巨大国家をまとめて運営して行くには、シンプルで力強い幻想が必要、それはシンプルなほどよい。と述べています。

先日NHKのETV特集「ロシア」についての番組で、亀山郁夫氏がインタビューしたロシア人の学者が「民主主義っていうのは投票による数の原理でしょ?わたしたちは夢がないと生きて行けないのです」と言っていたのを思い出します。

中国人の人たちが、みな判で押したように同じ事を述べるのは、自分で考える力が無いからとか、情報を統制されているからとか、ではなくて、むしろ積極的に幻想を共有しようとしているからなのでしょうか?

中国近代史は、日本や欧米に分割統治されるなど不幸な事だらけで、全国民で団結して成功した幸せな思い出が、抗日戦線での勝利しかない。ので、内部の結束が危うくなると、その思い出を反芻する。日本の政権内部はその事情を分かっているので、まああまり苦情も言わない。と著者は解釈しています。


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著者は「文明の内容そのものは時とともに変わっても、文明が崩壊・再生されるときの方法は変わらない」という梅棹忠夫の「文明の生態史観」を紹介して述べているのですが、中国の場合は、政権の交代はクーデターなどではなくて、疲弊した農民の反乱から始まる。人口が増えすぎてその土地が養える限界を越えると、農民の反乱が起き、流民化し、地方にカリスマ的な指導者が現われ、王朝が交代する。それを「易姓革命論」と言うそうです。その際、飢餓や戦争で人口調整もおこなわれる、その繰り返しだと。

(日本の場合は、王朝は天皇家しかありません。為政者は変われども、王家は一つです。)

今、中国では農民の不満が高まっています。チベット問題とは民族間の争いという問題ではなくて、政府vs農民の問題なんでしょうか?チベット以上に非道に弾圧されているウイグル自治区の現状は、あまり話題にならず、知る人も少ないようです。中国全土で起こっている事が、チベットに限って報道されているだけなのか?

先日テレビでアメリカの南北戦争を題材にした映画をやってまして、それを見ていた家人が「この単純すぎる戦い方は何?戦術も何もない。三国志を読んだ事がないのか」とあきれていましたが(彼が読んだのはマンガ三国志だったのですが)、中国の現政権が交替すると、三国志のような乱世になってしまうのか?


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毛沢東が文革で医者や教師など専門職の人を迫害したのは、オールラウンダーな人材を育成したかったから、と著者は書いています。組織が巨大になると、人材が専門化してしまい、全体に対して責任ある考えを持つ人がいなくなる、それが不満だったと。

幕末〜明治にかけて、日本がすばやく近代化できたのは、多くの小藩がそれぞれ政治的にも経済的にも自治権を持っていたからだと著者は言います。いずれは藩主になるために、子どものころから経営者としての帝王学を学んだ人がたくさんいたから。

教育の権限を中央に集権化せず、現場の判断に任せた方がよい、とする(たびたびblogで読む)著者の教育論は、そういうとこから来ているのか。。。


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と、ここでまた出た、若桑先生のあれですよ。個と全体が調和している世界にいると感じる場合と、始まりも終わりもなくとらえ所のない茫漠な世界にいると感じる場合の、人間の感覚の差。


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梅棹忠夫の「文明の生態史観」を読んでみました。気候風土によって、文明は2つのタイプに分けられる。日本やヨーロッパなど大陸の端っこに位置するものと、インド・中国・ロシアなどユーラシアの真ん中の乾燥地帯を含む地域。

文明にも、生物のように生態がある。という考え方。わたしも文明の盛衰は人の成長過程に似ているのでは?と考えた事があった。こんな突拍子もない事を考える人はいないだろうと思っていたのに。しかもこの本は前の世代ではベストセラーだったらしい。


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チベット騒乱の背後に地下資源問題:NBonline(日経ビジネス オンライン)

2007年10月21日の第17回中国共産党全国大会において胡錦濤国家主席は、過去5年間の政権運営の活動報告を行った。その冒頭で胡政権が抱える"困難と課題"を列挙し、その第1番目が「資源・環境・格差」であった。資源は国家の最重要課題なのである。

チベット問題で抗議の声は上がっても、中国での事業から引き上げるとか、中国製品をボイコットしようという声は聞こえてこない。われわれが安い中国製品にたよって暮らしているという事実が、周り回って中国の底辺の人々に対するしわ寄せになっている、ということも忘れてはならないと思います。


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以下、怒りのオプショナルツアー

人権問題と、捕鯨問題って似てるなと思います。イラク戦争の時、世界のリベラル活動家はアメリカに反対した。けど、その意見は聞き入れられなかった。そこに利権があったから。金の亡者とは呼ばれたくない、けど「いらないの?じゃ、オレがもらう」と他人がむざむざ持って行くのはもっとイヤなわけで、結局みんな派兵した。日本を含めて。

利権に直接は関係ない貧乏人である大半の人たちは「そんなの関係ねえ」「金より道理だ」と仁侠心を見せるかと思えば、逆にナショナリズムに踊らされた。

捕鯨問題が起きとき、わたしはマンガに影響されて、鯨は日本の伝統食だと思い込んだ。今、鯨が伝統食だと言っているのは水産庁のホームページだけだ。正当性のない主張を、無理やり一般的なものにしようとするとき使われるのが、ナショナリズムだと思う。「私たちは一緒ですよね」と。

どうしてグリーンピースは「クジラってかわいいでしょ?」なんてトンチンカンなキャンペーンをやるんだろう?日本人には逆効果なのに。。。と思う。でも報道される日本人の行動は、「クジラが座礁したのを多くのボランティアが集まって助けた」(そのとき手に手にノコギリと包丁と皿。。。は持ってなかった)「水族館でこどもがイルカのショーを見て喜んでいる」(おいしそー。。。とは言わない)行動から見る日本人は、みんなクジラを愛でているようだ。が、なぜ外国人に言われるとムキになるのか?

このごろ、水産庁は捕鯨に関して路線変更をたくらんでいるらしい。これまでの捕鯨推進は最近退職した官僚一人の独断だったというシナリオにして。それは、ホエールウォッチングがお金になるとわかったからです。鯨がかわいそうとか、伝統食だとか、そんなの本当は関係ないようです。

真に人を動かすのは、怒りや悲しみではなくて、「ポジティブな」ステータスへの欲望。ルワンダの元ホテル支配人ポールはそれを利用して困難な仕事を遂行した。
ジェノサイドの丘〈上〉(フィリップ・ゴーレイヴィチ著 柳下毅一郎訳)p.162

ステータス。お金でも、権力でも、その他の場合でも。(ポールが使ったのは高級な酒でした。)

われわれ無力な人間の主張を、ちょびっとでも確実に世間に反映させる方法は「投票」と「消費」しかありません。

もう寝なきゃ。ネコ温度計はラサにしました。


ーーーーーmemo


3つの原理?セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす(単行本)

文明の生態史観 (中公文庫) (文庫)

Posted by ritsuko at 00:02 | |

6 09, 2005

文明とカサガイ

文明とカサガイ--海辺の生命誌
Martin J. Wells 著
長野 敬+野村 尚子 訳

 主にタコやイカなど頭足類の研究をしている生物学者による、海洋生物の博物誌。

 最終章の「科学者は有益でなくてはならないか?」より。
生物を研究する意味について。生物学的現象は非常に複雑な場合が多く、完全な解答を出すことは困難。だが、統計的記述が理解できるようになるので、不確実性の量を計ることはできる。「何パーセント確実だ」という風に。その点が形而上学的世界観を追及する数学や物理学とは違う点である。生物学者は絶対的な確信を装わない。人の考えることは誤りやすいという前提から出発しているので、現実的なアセスメントに適している。

 第10章「ウバザメと政治・経済」には海洋資源の乱獲について記述があります。
わが家では、カニをお歳暮に贈ったり、フカヒレスープ食べたりするのをやめました。どちらもムチャクチャ乱獲されているから。結局消費者が食べるのをやめて需要をなくすしかないでしょう。たった一軒でやっても意味がないと言われたって、一人ひとりがやらなきゃいつまでたっても乱獲はなくならないので。

サメについては、水銀の蓄積量も心配です。
農林水産省:平成15年6月3日に厚生労働省が公表した「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」について(正しい理解のために)
キンメダイやメカジキだって、インド洋産と書かれていても、本当かどうか消費者にはわかりませんから、たまーにしか食べません。バンドウイルカにいたっては「妊婦は2ヶ月に1度、60〜80グラムぐらいにしときなさい」という危険度。イルカなんて誰が食べる?とお思いでしょうが、スーパーなどに並んでいる鯨肉はイルカが多いそうです。あと、海の大型捕食動物といえば、マグロですが、マグロについては調査対象ではない(!)と聞いたことがあります。

人が代謝によって体から排出しなければならないのは、魚に含まれる有機水銀だけではないというのもあります。ダイオキシン、農産物の残留農薬、水道水のトリハロメタン、汚染大気、住宅建材や家具の化学物質。。。人体の代謝部門は重労働で大変なんじゃないでしょうか。自分の体と話したことがないのでわかりませんが。

第14章「イルカ」より。イルカは知能が発達している、その根拠は脳が大きいから。という説があるが、そもそも知能の高低は人間同志でも定義しにくい。それは人が属する文化によるので、西洋人が考える知能テストと、アボリジニが考える知能テストではかなり内容がちがうだろう。

イルカは視界の利かない水中で高周波を出して周りや自分の位置を確認する。そのエコーの分析に大きな脳を必要とする。しかし特定の計算処理のために脳が大きいからといって、知能が発達しているとはいいがたい。著者は鯨類を保護する立場だが、それは鯨類が高い知能を持っているからではない。

以下は私の考えですが、陸上にしろ、海中にしろ、食物連鎖の頂点にいる大型捕食動物は、環境の指標になります。汚染、乱獲などの問題に正面から取り組むことなく、鯨類を駆除することでつじつまを合わせようとする考え方には賛成できません。

Posted by ritsuko at 13:56 | |

12 27, 2004

環境リスク論

中西準子さんの本3冊。タイトルは堅そうですが、とってもわかりやすい。ただむやみに不安がるよりは、リスクを計算しようという本です。

環境リスク論―技術論からみた政策提言

水の環境戦略

環境リスク学--不安の海の羅針盤
環境リスク学--不安の海の羅針盤

Posted by ritsuko at 23:20 | |

4 23, 2004

捕鯨問題

私は捕鯨に反対する人は「牛は食べるくせに鯨はかわいそうなんて言う大馬鹿モノ」だと思っていた。そんな人の主張に耳を貸す必要はないと思っていた。

しかしあるとき、その印象を決定づけた人気マンガには水産庁の息が掛かっていたというウワサを聞き、調べてみた。それが本当かどうかまではわからなかったが、初めて知った反捕鯨論者の言い分は私が思い込んでいたものとは全く違うものだった。

彼らの主張は「近年漁獲量が減っているのを、海の大型捕食動物である鯨を駆除する事によって手っ取り早く解決するのはやめてほしい。それよりも、根本原因である海洋汚染の問題や環境保護に取り組んでほしい」というものだった。

そして海水の問題は水が注ぎ込む川の上流の陸の問題でもある。「公共事業のためにいたずらにダムや堰を作るのはやめてほしい」「農薬や化学肥料を規制してほしい」と。

マンガは所詮娯楽なので責められない。この件で得た教訓は、メディア操作はナショナリズムとセットになっているという事。その当時私は日本人である事を確認するかのように意識して鯨を食べていた。10年以上たった今、ふと振り返ると、別に鯨なんか食べても食べなくても日本人でいるために不自由しない事に気がつく。

Posted by ritsuko at 02:43 | |