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2004年9月18日

イラクに人工芝ピッチを・・・

スポーツライターの石川保昌さんからメールをもらいました。



ライターの石川保昌(石川とら)です。
今年は久しぶりにいろんな国をほっつき歩いております。4カ月で地球を1周半という強行軍です。

先週、アテネ五輪のあと、ヨルダン、ドバイ、クウェートなどを回って帰国しました。

以下のような件で、どなたかのお知恵や力をを拝借できればと存じます。
2月からイラクのサッカー協会と知り合うことになり、アテネ五輪でもイラクチームといっしょにギリシャ国内を転々としておりました。
(続く・・・)


(続き・・・)
イラクへの民間サイドの復興支援策として、イラクに人工芝ピッチを日本から送れないだろうかという案を考えております。
イラクではサッカーが唯一の国技、娯楽の王様でありまして、しかし、いまイラク国内に芝生のサッカー場などありません。
まだまだ、医療・緊急人道支援、生活インフラ(電器とか水道など)復旧支援が優先されるべき時期ではありますが、イラクの子供たちが、今日は楽しかったと、ほんの2時間でも3時間でも、笑顔を取り戻すことができるプランとして、イラクにサッカー場を作ってみたらどうだろうかとおもうのです。
世の中っていうのは悪いことばっかりじゃないんだということを感じられたら、希望とか夢とか自信とかにつながるんじゃないかなと大人たちはともかく、イラクの子供たちを笑わせたいのです。

人工芝(昔のスライディングしたらやけどをしたというような古いタイプの人工芝ではありません)のグラウンドがサッカーのフルグラウンド1面(80×120m)くらいで、日本製だと、原価でだいたい6000万円くらいでしょうか。
それをサマワとバクダッドに1面ずつ、2面、日本から送ります。
それからFIFA(国際サッカー連盟)に「ゴール・プログラム」という、財政難の開発途上国のサッカー協会などにサッカー場を建設支援するプロジェクトがありまして、そちらから1面。あと1面をほかの先進国の協会などにもお願いして、計4面。3面か4面あれば、イラクの国内で、日本の高校サッカー選手権のような大会を開くことができる。
10日間とか、2週間とか、そのトーナメントをやっているあいだは、鉄砲撃つのをやめようよ、人質取ったりするのをやめようよ、サッカーをみんなで楽しもうという祭りにします。まあ、そんなことできたらなあと、それにはあと2年かかるかもしれませんが。
もちろん、サッカー場は、一度、作れば、だいたい10年くらいは保ちます。
イラク国内にトレーニング場がないため、外国を転々としながらトレーニングしているイラク代表やユース・チームももちろん使いますし、サマワであれば、サマワの小学生や中学生がそこでサッカーを楽しむことができる恒久施設になります。

こういう支援プロジェクトができないだろうかという提案を2月19日(だったと思います)の朝日新聞のオピニオン欄に書きましたら、そういう運動なら協力したいという方から手紙をいただいたり、それなりの反響があったのですが、イラクの方がそれを喜んでくれるかどうか、もっと別なことを望んでいるかもしれないし……。まずそれを確認するのが先決で。
それで、5月、8月、9月と、イラクのサッカー協会の会長やオリンピック協会の会長と、ギリシャやアンマンで協議してきました。彼らも、サマワに日本の自衛隊がいることをよく知っておりまして、日本側の事情もよく理解してくれ、まずサマワに1面、治安情勢がよくなってからバクダッドに1面というぼくの案を歓迎してくれました。イラク協会は、石川がそういう運動を日本でやることに、全面的に協力するということになりました。

ヨルダン・アンマンの日本大使館に「イラク復興支援室」という外務省の出先機関があり、そこの担当の方々にも、こういうことを考えているんだとプレゼンしたところ、イラク側から正式な支援申請があれば、復興支援室としても面白いアイデアなので、ODA助成を検討する用意があるとの返事をいただきました。
日本製の物品を使った支援策であれば(このプランであれば、1件あたり最高5000万円まで)ODA助成が可能とのことでした。当然、そのための外務省への申請や、政治家の方にご協力をお願いするといったことも今後やることになります。

つまり、2月のアイデア段階からちょっと前進して、決して実現不可能なプランではないということになったかなというところです。また、FIFA事務局にも、ぼくの考えやイラク協会とのやりとりなども伝えてあり、FIFAとしてもゴール・プログラムのイラクへの適用を考えるという方向付けをしつつあるところです。

ただ、こういう運動は個人としてできる仕事量を超えてしまっており、また、いろんな方に募金をお願いするということになるわけで、1個人としてではなく、いろんな方に参加していただいてすすめるべき性質のボランティアワークかなと思っています。

取り急ぎの問題として、ホームページを作る、連絡事務所をどこかに置くといったことも、どうやったらいいのかわからない。あいかわらず貧乏ですし、それと、このところ半分日本にいないような状態です。
たぶん、NPOとかを立ち上げてということだと思うのですが、ぼく自身、そういうやり方も知らないわけで。そういうことに詳しい方、また、協力してもいいよという方がいらっしゃったら、ぜひ参加していただけないかというそんなお願いであります。

ご意見、アドバイス、協力しますというお便り、なんでも大歓迎です。
石川の連絡先は最後に添付しておきます。どんなことでもご連絡いただければ。
また、このメールは、ほかの方に転送していただいてもかまいません。

(このあとヨルダン、クウェートの話が続きます。)

投稿者 oshige : 2004年9月18日 08:34

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