雨が降ったりさっと晴れたり。ここ数日風が止まっていたので貝が砂に埋もれてしまってないだろうと思ってコンビニに行く途中ちょっと寄り道。 今日は大きな貝がゴロゴロあった。とくにベンケイガイ。オーディションをして一番形の綺麗なのを拾って帰った。
砂浜に直径2cmほどの穴がいくつも空いていた。砂浜は不思議。海開き前の海水浴場でフジノハナガイを見たことがある。1~2cmの三角形の2枚貝。波が寄せると砂から出て来てコロコロと転がって、引くと砂にズズズと潜る。それを何度もくり返す。じっとみていると、何もなさそうな足下の砂の中に無数のフジノハナガイがいることがわかる。
数年前のことだけど夜西浜で花火の残り火に水をかけた。するとそこの砂の中に緑色の小さな光がいくつもチカチカとあらわれた。発光する小さな虫でもいたのかな。たしかに砂浜を歩くと振動で小さな虫みたいのが跳ねる気がする。
砂浜の石段に腰をかけて休んでいると、小さな黄色いクモが足に登ってくる。別になにもしないけど、くすぐったい。なんど追い払っても登ってくる。一体なんの用事があったんだろう。私の目には見えないほどの小さな虫がたかっていて、クモはそれを食べようとしていたのか。私がお尻で彼の巣穴を塞いでしまったのか。
夕方美幸さんと海岸に散歩にいく。夕方5時を過ぎれば海水浴場でサーフィンができる。ロングで上手い人がいて美幸さんはその人のライディングをずっと見ていた。私は夕食の支度に先に帰った。
海水浴場はウインドサーファーの海への出入り口にもなっている。海開きされてロープがはられてからはそれを越えるのが大変そうだ。あのウインドの人、うまいな、とながめていたその人を、マンションの入口で見た。うちの真下の部屋の人だった。いつもシャミが夜中にかけまわってすみません。
海からの強い南風でせっかく上がった貝も全部砂に埋もれていた。小石の吹きだまりにまた白いウニみたいなのを見つけた。今度は直径4cmぐらい。壊さないよう桜貝専用の小さなケースに入れて帰る。貝拾いに持って行くのは、小さなザル、ピンセット、桜貝用の小さなプラスチックケース。
キサゴはどこにでもあるなんでもない貝だけど割れて中の真珠光沢が出ているのは美しい。砂の中に埋まっているのを見つけるとハッとする。なんでキサゴは割れてるか、それはカニが中身を食べるため、ハサミで割ってるそうだ。キサゴの殻は硬いのに、蟹の握力は相当なもんだ。
キンセンガニの甲羅がいっぱい上がっていた。手足がついているのはこわいけど、甲羅だけ見ると形や模様が面白いと思う。
名前は分からないけど半透明の白い巻貝。もうちょっとでアワビになりそうなぐらい平たい。(アワビって2枚貝じゃなくて巻貝なんだって。どうりでいつも1枚なのね。)
貝かどうかもわからない、もしかしてウニの仲間かも知れない。不規則な5角形に近い円盤形。下面は平たくて中央に穴が空いている。上面は中央部が少し盛り上がり、花びらのような形の溝がある。色は白で直径3cmぐらい。以前似たようなものを見たことがある気がする。富森ちゃんがアメリカでホームステイしていたとき、おうちの人にもらったという不思議なモノ。「なかなか拾えない珍しいものなんだって」と見せてくれた。それは直径10cmもある大きなものだったけど。これはそれに似てるかなあ、よく見ようとピンセットでつまみあげたとき、強くつまみすぎて中央部が少し欠けてしまった。
半透明のきゃしゃな貝が好き。拾って帰る途中で握りつぶしたりしちゃうんだけど。
紫の生地に白く石膏をまぶしたような二枚貝がある。 図鑑で調べても名前はわからなかった。今日、その殻表に薄い茶色の膜がかかっているのを拾った。そうか、本来海の中で生きてる時はこういう色なのだ。波にあらわれるほどに表面が削られて色や模様が変わるから、同じ貝でもずいぶんみかけが違う時がある。数多く拾うことのメリットはこの変化の過程を確かめられること。学者は生きてる時の姿を主に研究してるだろうし、その貝が波にあらわれるとどのようになるかなんて図鑑はないだろうな。
美幸さんと7-11に宅急便を出しに行って、ついでにお弁当を買って港の防波堤に腰掛けて食べた。彼が日光浴&食後の昼寝をしてる間波打ち際を歩く。
ワスレガイの大きいのがたくさん上がっていた。
他にダンベイキサゴの殻表がすっかり取れて真珠光沢だけになった破片。
アワビの波に洗われていぶし銀のようになった破片。
貝ひろいの季節到来。太陽の高さ・日の長さをたよりに移動する渡り鳥にとっての季節は、人間のそれより早い。逆に海中の水温の寒暖は気温より少し遅れて変化するから、貝にとっての季節は人間のより遅れている。昨日は満月だった。よって今日は大潮。春の繁殖活動を終えて力つきた貝の殻が打ち上がる。
今日は大重美幸さんのご協力によりたくさん拾えた。貝の他にもクサフグ、クラゲ、ウミウシがたくさん打ち上げられていた。アカクラゲが2体、数えられないぐらいたくさんのミズクラゲ。全体が黄色いウミウシ1、茶色いウミウシ1。2、3日前には甲イカの甲がいっぱい上がっていた。
拾わなかったけど
サルボウガイ、ベンケイガイ、ダンベイキサゴ、ハマグリ、レイシガイ
ムラサキイガイの赤ちゃん殻長1mmぐらいのがいっぱい
イソヒヨドリを見た。青い色が美しい。近くでカワセミを見たことがあったので一瞬それかと思ったが、砂浜にささった棒に止まったところをよく見るとイソヒヨドリのオスだった。
青と言えば、先日マンションの階段から1mほど真下をツバメが飛んでいるのを見た。背中が青く光っていた。ここに引っ越す前に住んでいた家では玄関にツバメが巣を作って子育ての様子が良く見れたが、飛んでいるツバメの背中がこんなに美しいとは知らなかった。
そう、イワツバメも見た。
今日からひろった貝を記録することにした。季節によって拾える貝が変わることがこの1年でわかったから。
わすれ貝 5対(殻長1cm)
今年になってお亡くなりになった新しい貝をはじめて拾った。
すべてツメタガイによる穴があいていた。
汐はものすごく引いていた。