字幕はすべて池澤夏樹。ギリシャ語ができて文芸の心得がある人なんて、そうそういないだろうなあ。
わたしが池澤夏樹の名前を初めて知ったのは、ジェラルド・ダレルの著作の翻訳者としてです。ダレルは「積み過ぎた箱船」の著者として有名ですが、彼の著作で一番人気が高いのは、ギリシャの島でいろんな生き物と暮らした少年時代の話の三部作。
池澤夏樹はその中の1冊「虫とけものと家族たち」を訳した後、この本の中のあまりの幸福感に魅せられてギリシャに移住してしまいました。そして、そこで過ごした2年半の間に後の2冊を訳したのです。
今アマゾンで見ると続編の「鳥とけものと親類たち」は品切れ、続々編「風とけものと友人たち」はなんと廃刊になっていますね。残念です。とってもいい本なのに。ぜひ復刊してほしい。
ちなみにジェラルド・ダレルのお兄さんもロレンス・ダレルという有名作家ですが、ギリシャの同じ体験を書いていても、全くジャンルが違います(^^;)