CSのシネフィル・イマジカでアニエス・ヴァルダの「落穂拾い」を見ました。何気なくテレビをつけたらちょうど始まったところで、映画にしては風変わりなテーマと美しい映像にはっと引き込まれました。
この素晴らしい映画を今まで見ていなかったとは!!なんたる不覚。わたしが単に「拾うのが好き」な人間だからというだけでなく、ジャンク収集の趣味がない普通の人でも、きっと感動すると思います。怒りも悲劇も告発もない静かなドキュメンタリーなのに。見終わった後、あたたかい涙がちょっと流れるかもしれない。
ミレーの絵で有名な「落穂拾い」。現代の落穂拾いを取材しカメラに収めるため、監督は旅に出ます。郊外の畑で出荷できない作物を拾う人、都会で賞味期限切れで捨てられたものを拾う人、さまざまな拾う人がみな自分の主張を持っています。そして最後に登場する青年が私たちを連れて行ってくれるのは。。。
作物も人も、大地から生まれ出た命は、規格に合っていなくても、みな生き生きと個性を持って生きているというメッセージが、監督の個人的なモノローグと交差しながら伝わってきます。
公式ページ
落穂拾い -ZAZIE FILMS-