ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記 - 40歳の童貞フィギュア・コレクターの映画が全米No.1ヒット!
なんですが、i-morleyで河野麻子さんが「自分に自信がない男性はとりあえず筋肉を付けてみることから始めたらいいんじゃないかしら」なんておっしゃってました。たしかに、やればやるほど確実に結果が出ることって、自信をつけるのに最適。ランニングとか、マシンの操作とか。でもハマって抜けられなくなることもあるし。。。てなことを思いつつ。
いつだったか、フローラン・ダバディがblogで「情熱はダークサイドへと通じる」とスターウォーズのヨーダの言葉を引用していましたが、今日それに似た言葉に出会いました。
憎悪と権力はともに、それぞれ異ったかたちで、情熱である。違いは憎悪は純粋にネガティブなものであるのに対し、権力は本質的にポジティブだというところにある。人は憎悪に屈するが、権力を渇望する。
これはジェノサイドの丘〈上〉(フィリップ・ゴーレイヴィチ著 柳下毅一郎訳)p.162の著者による言葉です。
映画好きな方なら今年のアカデミー賞でいくつか賞の候補になった「ホテル・ルワンダ」という映画のストーリの概略をご存知でしょう。民族大虐殺という狂気の中で、ホテルマネージャーが千人以上の命を救った話です。これは実話で、そのエピソードが本文の中にあります(ホテルの実名はオテル・デ・ミル・コリン)。国連のPKOさえ出来なかったことをなぜ彼はできたのか?
大衆を煽るのは憎悪によってであるように思われる事が多いが、真に人を動かすのは力への欲望である。ポール(ホテルマネージャー)はそれを利用した。と、著者は分析して述べています。
ある日突然隣人がゾンビのようになって襲ってきたら?家族を皆殺しにされて生き残ってしまった人は、その狂気が醒めた後、かつての加害者とまた隣人として暮らしていけるのか?この本が出版されたのは事件の4年後1998年。著者はその後、「コールド・ケース」という犯罪の未解決事件を扱った本を書いています。