自分たち自身のアフマディネジャドを迎える時代

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イランで何が起こっているのか?Twitterで検索してニュースを日本語に訳してくれているサイトにたどりついた。無報酬で翻訳してくれている個人のページ。

tnfuk [today's news from uk+]: スラヴォイ・ジジェク、『崖のネコ、落ちるか?』(イラン情勢についてのエッセイ、日本語化。ただしいいかげんに)
どのような結果になろうと、私たちは今ここで、「親西洋リベラル対反西洋原理主義者」みたいな図式にははまらない解放に向けた動きを目撃しているのだということを忘れずにいることが、きわめて重要である。もし私たちのシニカルなプラグマティズムが原因で、この解放という局面を認識する能力が失われることになれば、われわれ西洋の者は、ポスト・デモクラティックの時代に入りつつあるということになる。つまり自分たち自身のアフマディネジャドを迎える時代に。イタリア人には既にその名はわかっている。ベルルスコーニだ。彼のほかにもそういう政治家たちは既に列をなしている。


イランの人はアフマディネジャドのどのような政策が気に入らないのか?ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版2009年6月号より

ディプロ2009-6 - L'Iran sous l'emprise de l'argent対イラク戦争後のイラン経済
 国営企業の民営化は少数の人々の財産を肥やしたが、大多数の労働者を失業の危険にさらし(7)、家計をますます苦しくさせた。民営化された企業の所有者が、会社の備品をあらかじめ売り払った後に破産を申し立てたり、労働者の賃金不払いや、純然たる首切りという手段に訴えたりしたからだ。1990年代同様にインフレが再燃し、インフレ率は公式には2008年に25%(別の計算によれば50%)、2009年の最初の3カ月間に60%以上にも達した。
 だが、過去20年以上にわたり、実質所得の減少によって、既に大部分の国民は借金漬けになっている。それを示すのが「借金による囚人」の顕著な増大だ。「借金による囚人」は、過去10年間の累計2万人に加え、現在1万2000人が収監中だ(8)。下層の人々に課せられた実刑は、1979年のイスラム革命が示した平等の理想に反している。その一方で政権は、大部分の有力な事業グループからは、債務を回収できずにいる。あるいは、そのつもりもないのかもしれない。

民営化に伴い、富の分配が不透明・不公平に行われ、格差が広がった弱肉強食の世界。そういう一部の人間の強欲さが許される社会に対して、平等で秩序ある社会にしようとするのがイスラムというシステムで、人々はそれを望んでいる。。。ってこと?

なんか他人事と思えない。今の日本の政策に「ええーなんでや?」「今はだまってるけど、今度の選挙見てろ」と思ってる人多いんじゃないでしょうか?アメリカでオバマ政権が誕生したという劇的なできごとを見た後でですよ。もうすぐ日本でも選挙だし。