猫とともに去りぬ

猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫) (文庫)

昨夏、30年ぶりに高校の同窓会に出て再会した友人から「りっちゃんに星新一を教えてもらったよね」とメールをもらった。すっかり忘れていたけど中一時代の私は星新一エバンジェリストだった(狭い地方出身なので、国公立ながら中高大学と面子はほぼ同じ)。星新一なら、ふだん文学に興味ない人でも、理系の男子でも、誰でも楽しめる。

同じ理由をもって、わたしはロダーリをおすすめしたい。この表題作はたった14ページの短編。すぐ読めて、フっと笑えて、カラッとした後味。ラテン系のノリ。辛気臭くない。この感じは知ってるなあ、なんだっけ?そう、落語です。この短編集をネタに、誰か落語家さんに演ってもらいたい。落語に詳しい方は、この作品は誰に語らせようとか、リストを作る遊びもできるかも。