つながらない生活 ― 「ネット世間」との距離のとり方

つながらない生活 ― 「ネット世間」との距離のとり方 [単行本] ウィリアム・パワーズ (著), 有賀 裕子 (翻訳)

現代人が「つながる」ことの負担を重く感じる記述が、リンドバーグ夫人の「海からの贈り物」にある。これはまるでデジタル時代の序章のようだと著者は書いている。しかしここでアン・モロウ・リンドバーグが触れているのは、メディアを介して届く情報、様々な用事、世間のしがらみなどで、テクノロジーには触れていない。

情報の内容とは別に、つながりをもたらすガジェット類について考えたのが、マクルーハン。マクルーハンは、印刷の普及によって人間は内的志向を強めたが、電子機器の出現によって今度は集団志向を強めると考えた。

やっぱり道具だよな、とこのごろ思うのです。道具によって人間の感覚器官は変わる。

いかに喧噪から距離を置いて自分の内面と向き合うか、世間にあふれる情報に流されず自分らしくいられるか、そもそも「自分らしさ」など本当に存在するのか?自分と思っているものは、いろんなものからのコピーのつぎはぎにすぎないのでは?

落ち着いて静かに暮らしたい、けど孤島に一人で居たいわけではなく、他人と価値を共有したい、バランスがむずかしいにゃあ。

今わたしが安心していられるSNSはInstagram。画像は時間を取らないので。一瞬見るだけ。画像はこちらに感想とか返事とかいろんな要求をしないし。