戦争が遺したもの 鶴見俊輔に戦後世代が聞く

戦争が遺したもの 鶴見 俊輔  (著), 上野 千鶴子  (著), 小熊 英二  (著)

追悼鶴見俊輔。

おじいちゃんが語ってくれる戦中戦後のはなし。反戦主義者でありながら、日米交換船で帰国、徴兵されて軍属として前線で働くとはどういうことなのか?反戦ではあるが戦争と関わる方を選択したのはなぜか?開戦前から負けると分かっていたのに。。。答えはない。ただフーンとお話をきいているだけ。けどそういうこともあるんだなあと。

知識人は普通の人に対して義務がある。知識人は特権階級なのだから。知識人が一般人のふりをして誠意のない態度でいるのは許せない、という言葉が印象に残った。

昔は知識人という特権階級が居たんだなあと感じてしまったのは、今はそうではないということなんだろうか?

上野千鶴子が慰安婦に関してつっこんで聞くところなど、先日途中まで読んだ「歴史認識とは何か」を思い出した。細谷雄一はフェミニストが歴史を利用しようとすると書いていたが、女性の側からするとその発想自体がそもそも違う!という気がする。一番の当事者である本人(元慰安婦)にとって納得できないことが歴史になりうるのか?