辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 単行本(ソフトカバー) - 2018/4/5 高野 秀行  (著), 清水 克行 (著)

「ゾミア」「ピダハン」について語られていたそれぞれの元本を読んでから感想を書こうと思っているうちに時間が経ってしまった。

高野秀行氏が、「西南シルクロードは密林に消える」に書いたコースを、彼より先に体験していた日本人、吉田敏浩さんから聞いた話。「原始的な焼き畑農業も鍬などの鉄器が無ければ難しい。彼らは文明を避けているのでは無く、交易し文明と関わることで生きている」みたいなことを聞いたというのが記憶に残った。

メモ:

ゾミア 国家支配から逃避する人たち。文字を持たない、文明から取り残されたのではなく、自らの意志で山岳で暮らす。しかし交流が無いわけでは無い。竹製品を作ったり焼き畑農業をするには鉄製品が不可欠(吉田敏浩さん)。それは交易によって得られる。国民国家に依存しなければ続けられない社会でもある。

ピダハン アマゾンの奥地に暮らす少数民族。数の概念が無い。過去や未来の概念も無い。