本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること

本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド [単行本] 矢部 宏治 (著), 須田 慎太郎 (写真)


digのpodcastで、福島と同じ構造だとして「フクシマ論」とともに推薦されていた本。

写真で見る米軍基地の観光ガイド。基地の背景について28項目の説明がある。その最初の「ペリーはなぜ、最初に那覇に来たか」を読んで驚いた。そのうえで、No11「アメリカの対日政策」を読むと、ガーンとくる。ベネディクトの「菊と刀」、ハンチントンの「文明の衝突」などの著書は、日本の文化がアジアの他の文明と異なると日本人に思い込ませるための工作。そんなこと初めて知ったわ!

いや知ってましたよ、日本と中国を相対させておくのがアメリカさんの政略だということは。けど具体的なモノが出てくるとショックやわ。次世代では東アジアに儒教を中心にした勢力ができる、ただし日本人が中国に寄り添うのは心情的に難しいかもと予言したローレンス・トーブの言葉に、たしかに難しいだろうなと思ったわたしはやはりまんまとやられているってことですよね。

そしてさらに、みんな大好きな司馬遼太郎批判。「街道を行く」になぜ基地が出てこない、こんなにいっぱいあるのにという。。。たしかに。

ある時代のリアルな感情というのは、信頼できる人の体験談からしか理解する方法がありません。
わたしもそう思う。

memo
日米同盟の正体~迷走する安全保障 (講談社現代新書) 孫崎 享 (著)