第10章 日本の都市の行方 より
和辻哲郎の風土論より日本の都市の特異性についてー日本人の共同体意識は「家」である。日本の家は、屋内は障子とふすまでゆるやかに仕切られ内部の空間が濃密であるのに対して、外側に対しては敷地が塀や生け垣で囲われ他者を廃するようにできている。玄関で履物を脱ぐのも、それを象徴している。
なるほど。家の共同体感覚は今でもまだある気がする。明治の家父長制度がなくなっても、会社がそれに代わり、それもなくなっても2チャンネルがある。
建築を見ても一つ一つで完結し、隣り合う建物との見た目のつながりを配慮するなんて事はないようだ。みんな好き勝手にメチャクチャなデザインなんだな。
都市学者、上田篤の名言よりー「日本人は自然が好きだというより自然そのものだ。」自身が自然そのものなので、都市対自然、という二元論的対立は成り立たない。
日本の都市は海からつくられた—海辺聖標の考察 中公新書
上田 篤 (著)
風土学序説—文化をふたたび自然に、自然をふたたび文化に
オギュスタン ベルク (著), Augustin Berque (原著), 中山 元 (翻訳)
が芋づる式に出てきた。読みたい本が山積み、でも時間がない、ああ。