ほうろうのある暮らし

ほうろうのある暮らし--まいにちがあたたかくなる道具と雑貨 (単行本)  

ほうろうのバットがほしいと思っています。以前はほうろうは使いにくいと思っていました。重いし、手入れが大変だし。それがやっぱりほうろうがいいと思えてきたのは、私の料理が変わってきたからだと思います。若い時は思いついてすぐ作れるもの、切ってパッと炒めてみたいなのが多かったのです。今は自分の時間を使わずに、材料や道具に仕事をしてもらうことができるようになった。つまり漬け込むとか煮込むとかですね。ほうろうは表面がガラス質なので酸に強い。マリネやジャム作りや酢を使った煮込みはぜったいほうろう。

ただ、表面がガラス質ですから気をつけないといけないことがあります。落とすと欠けて、そこから錆びてしまいます(何度もやった)。空焚き&急冷は禁物(ピキッと不吉な音がする)。あと、水道水のカルシウムが沈着すると曇ってしまいます。別に使う分には困りませんが、せっかくきれいな光沢を維持するためには、洗ったあとと自然乾燥に任せず布巾で水滴をちょちょっとふき取るといいです。

そして、海辺でキャンプやバーベキューの時はほうろうの皿やカップが便利です。風で飛ばないから。実はわたしが愛用しているほうろうの鍋は元々キャンプ用でした。それが便利だったので、小さなミルクパンを買い足しました。ただし、そのミルクパンは今はゆで卵専用で、ミルクをあたためることはありません。ミルクは焦げ付くと洗うのが大変なので。ミルクは電子レンジにおまかせです。

辰巳芳子の家庭料理の世界--「手しおにかける食」の提案 (ムック)

辰巳芳子さんが野田琺瑯と開発した「ミモザ」は、琺瑯の蒸し器。蒸すなら焦げ付くと言うことは無いし、まあるい形、ほんのりあったかいカスタード色で、アレを使うと毎日の料理が楽しくなるかなあと思うのですが、やはり高い。そして収納場所が無い。まずはイタリアで買ってしまった大きすぎるパスタ鍋を処分しなくては。そういえば、人気料理店の店主、落合務さんの本を読むと、パスタはグルグルかきまわしたり、グラグラ沸騰させてはいけない、とあって、ああ、あたしずっとそうしてました。せっかくザラザラなパスタの表面がツルツルになってしまうと、ソースがからまないためだそうです。イタリア製の鍋は沸騰させるとお湯が外に飛び出してしまい、こんなんでパスタ茹でられるの?と不思議に思っていました。沸騰させちゃいけなかったんですね。ゴメン鍋。

落合シェフの美味しすぎるイタリア料理 (単行本)