ゴスペルスタイルのライブの名曲「You've Got a Friend」が入っているアルバム「LIVE」。セクシーな声、すご腕のバンド。「What's Goin' On」で始まり「The Ghetto」。魂と言うものが存在するなら、この音を聞いて感じる場所にあるに違いない。
わたしは音の感動には言葉はじゃまだと思っていて、ライナーノーツを読まないのだけど、今日ふとこのキーボードは誰なんだろうと気になった。
そして今ごろになって初めて知った。キーボードもハサウェイ自身が演奏している事を。彼は実は名門大学でクラシック音楽を学んだインテリ青年だったのだ。意外。しらなかった〜。
ギターはエリック・ゲイル、コーネル・デュプリー。後のStuffのメンバー。ライナーノーツにはwattstaxのことも出ていて、なるほど!わかる!ピーター・バラカンさん。
Everything Is Everythingに入っている「To Be Young, Gifted and Black」、These Songs for You, Live!に入っている「He Ain't Heavy, He's My Brother」も好きです。
Young, Gifted and Blackとはダニー・ハサウェイそのものだけど、彼は若くして亡くなったらしいです。小学生の頃、作文の先生が「人は一生に一冊しか本物を書けない」とおっしゃっていたのを思い出します。何かを表現することで食べている人は、それでもなんとか折り合いをつけて生きていくものですが、彼は真面目すぎたんでしょうか。
わたしはこのごろ、その自分と折り合いをつける旅、というテーマを読みたいと思っています。作られた話しではなくて、謙虚で真摯で真実の物語。小説や物語よりも、あるテーマについて考察された書物の方にそれを感じます。その人が世界をどう解釈するか。その過程に、著者が自分と折り合いをつけるための終わりのない旅を感じるのです。