満月じゃ、魂を返す というセリフがありました。大島弓子の綿の国星で。草むらに横たわる死体は、冷たい光と風と葉っぱの擦れる音でよみがえるのじゃー。キャー。 夕暮れどきと真夜中には、空に昼間とは別の王国が出現する。下から空を見上げているはずが、こちらが空で、海に浮かぶ島々を見ている錯覚に落ちる。昼間浮かんでいる雲と同じもののはずなのに、時間はつながっているはずなのに。 黄泉の国、鏡の裏側、どこか遠くの双子の世界。または偽りの映像。サギ。でもこちら側が本物だと言う保証は無い。 前の記事 次の記事