生体認証やICチップが普及してきまして、銀行のATMがそれに対応して新しくなっています。先日、最新式のATMに並んでいると、前の男性が「ああもう」とぶつぶつ言ってまして、その人はやおらインターフォンと取り上げるとセンターの人にブリブリ訴え始めました。
「一生懸命押してるのに認識できませんって言われるんだよ、どうなってんの?新しいのに変わってからいっつもだよ。。。そんなはずないって言われてもねえ、前よりさらに感度がよくなったって、ほんとなの?だって実際認識できないんだよ。。。もういいよ店に行って訴えるよ」と男性はブリブリ言いながら飛び出ていった。同じATMで私は問題なく使えたのに。
ATMのタッチパネルはほんとに感度がいい。問題はよすぎることかな。その男性は長袖の上着を着ていました。指でパネルを押す時に袖の先もパネルに近づいてしまうので、2ヶ所反応してしまい、タッチパネルはどっちを押されたかわからなかったんだと思います。
タッチパネルには一時私も悩みました。図書館にタッチパネル式の検索システムができた時。わたしは普通のボタン類を押す力が弱くて、エレベーターや自動ドアのボタンを意識してムギューっと押さなくては反応しないことがあります。それで図書館のタッチパネルも押し方が弱くて反応しないんだと思ってエイッエイッと押していました。
あるとき隣の市の図書館に行くとパネルの横に「指を離した時に反応します」とシールが貼ってあるではないですか。それでか!普通のボタンの感覚で指の腹で押して、押した瞬間に反応すると思っていたのです。それ以来、パネルをきびきび反応させ、検索を素早く出来るようになりました。
検索用マシンに列が出来ている時、手間取っている人はたいていパネルが反応しなくてエイッエイッと押している人です(クリームを塗り込むようにグリグリしている人もいる)。「指がペン先だと思って、指のほんの先端で、弾くまではいかないけど軽く一瞬触れるだけでいいんですよ」と教えてあげたい。でもそういう動作の感覚を説明するのはむずかしい気がして声をかけたことはありません。隣のパネルで苦労している人がいると「こうするの、私を見て」と心の中で叫んでいることはしょっちゅうです。自転車の乗り方教室みたいに、タッチパネル触り方教室も必要なんでしょうか。
このごろ隣の市の図書館はシステムが一新され、検索用のマシンも新しくなりました。それは指の腹でムギュっと押してもちゃんと反応するのです。そうか、機械の方で人に合わせてくれたか。。。こういうのを開発している人はすばらしい、と思ったのでした。
(ちなみに、わたしはマウスの使い方もこだわりがあります)