スメタナ:わが祖国

スメタナ:わが祖国(全曲)

アーノンクール祭りだったようです。チケット争奪戦は熾烈だったときいています。私の周囲は全滅でした。私は「アーノルト・シェーンベルク合唱団」を聴きたかった。数年前、紀尾井ホールで聴いて衝撃を受けたので。アーノンクール(指揮者)全然知りませんでした。でも紀尾井ホールで買ったアーノルト・シェーンベルク合唱団のCDを見ると、指揮=アーノンクールとなっています。アーノンクールとはどんな指揮者なのか?友人にこれを聴けと言われた「スメタナ:わが祖国」のCDを聴いてみました。

牧歌的で雄大でこころなごむ田舎の風景を勝手に想像していましたら、駅につくなりキャッチセールスのオバチャン二人に両わきから挟まれ、観光名所の川に連れて行かれたら増水して濁流になっていて、包丁を持った女に追いかけられ、村祭りの人込みにもみくちゃにされて、山伏にさらわれそうになり、野山は軍事演習場でした。

「田舎をなめんなよ、これが現実だ」指揮者はよそ者を休ませてくれません。これがウィーンフィル?あーびっくりした。フォーサイスの「エイドス&テロス」、ギエムの「白鳥」以来の衝撃でぐったりしてしまいまいました。コンサート会場だったら椅子から立てなかったかも。

このCDはアマゾンで「スメタナ:わが祖国」で検索すると48番目(ぐらい)に出てきますが、同じ曲の他のCDのジャケットとは使われている写真のテイストが違います。期待してるのとはちがうから、甘くないから覚悟しといてね、ということでしょうか。アーノンクールおそるべし。