ロラン・バルトの「明るい部屋」やソンタグの「写真論」は、写真という映像を見る事についての本だったが、この「明るい部屋の謎」は写真を撮るという行為についての考察を述べた本。序章の6ページだけで考える事が多くて、なかなか先に進まない。
何故人は写真を撮ることに熱中するのか?対象をカタログ化して所有したい、映像の制作者側に回りたい、被写体との力関係で上位に立ちたい、いろいろあるが、著者は「様々な欲望の背後に映像による世界の明瞭化という欲望が浮かび上がってくる」と述べています。
私が何かにカメラを向ける時、それは相手が私を呼び止めるから。薄暮の中に浮かび上がる光と影の言葉を聞き取ろうとするからなのですが、それはやはり世界を明瞭化したいという欲望なんでしょうか?
(いつになるかわからないけどつづく)