ツールの時期に地中海沿岸で吹く風。ただしシロッコはイタリアでの呼び名。フランスではなんて言うんだろう?アフリカから地中海を越えて吹く同じ風なんだけど。
学生時代、夏休みに佐賀大学から工芸学の先生が集中講義に来てくれた。なぜ佐賀?と思われるかもしれませんが、佐賀県は旧鍋島藩。伊万里とか有田とか、陶器の名産地で、人間国宝がいっぱい住んでいるのですね。
先生はブロンズ鋳造を学ぶためイタリアに留学したことがあるそうで、そのときの話。ローマの下宿のお母さんが、朝先生が部屋の窓を開けるたび「何してるの、閉めなさい!!」とすごい剣幕で怒ったそう。夏のイタリアでは日中熱風が吹くので、夜窓を開けて朝になると閉めるのが常識。でも日本人としては朝窓を開けたくてしようがなかったと。
そのときの集中講義は受講生が4人だった。たった4人のために1週間滞在してもらうのは申し訳ないと思った私たちは、交替でお弁当を作って差し上げることにした。ところがですね、工芸概論の講義は漆器について。プラスチックは使わないようにしようという内容。やっべーお弁当箱がプラのお重だ〜。「すみませーん」というと先生は「いやいや臨機応変ですよ」とにっこりされた。
話を元に戻して
シロッコに対して、反対に冬に吹く北風はミストラル。ピーター・メイルの「南プロヴァンスの12ヶ月」に出てくる。夏のプロヴァンスしか知らなくて移住したイギリス人夫妻が、冬に吹き荒れる北風に「こんなはずじゃなかった!」というシーンが出てきますね。
シロッコ(フランス名は知らない)もミストラルも、なぜこんな風が吹くかといえば、海(液体)と陸地(固体)の比熱の差なんですね。陸地の方が先に暖まり、冷えるので。暖まった場所の空気は上昇し、そこへ周りから横風が吹き込んでくる。
湘南でもそうです。6〜7月は湿った冷たい風が海から吹きつけます。ときには冷蔵庫を開けたときに見える冷気の霧のようなものが海から飛んできます。先日、その霧が温暖前線のように海の上を渡って行くのを見ました。南北に延びた霧の壁が、三浦半島の方からだんだん小田原の方へ移動し、晴れるとまた前線がやって来て、1日に何度も通過して行きました。あれはなんていう現象なのか?漁師さんにきくとわかるんだろうな。
洗濯ばさみも時々塩抜きします。ただいま乾燥中。
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本日のツール
今日はミラーの日かと思ったけど、結局逃げが吸収されて、スプリントでハスホフト。正しい呼び名はどれだ?
J Sports:フースホフト
CYCLINGTIME.com:フースホフト
osamukurimura:フースホウト
サイクルスタイル ドット ネット:ヒュースホウト
あたし:ハスホフト(ハスホフトって言い続けるぞー。)
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本日の観光
ゴールはバルセロナ。サグラダ・ファミリア教会を始め、おいしい空撮映像「ここまでできてんだー」(ってそんな変わってない)。石造りの建物の壁を見ると黒い部分があったりして、スペインとはいえ、サンチャゴコンポステラみたいに湿気の多い土地と見た。