物資の流通を見れば、相手の本当の意図が見える。戦術を立てるには物流の調査が必須。
また戦術を立てる士官が物流を理解しているとは限らず、同一の指揮系統だと物流的に無理でもゴリ押しされて結果作戦が破綻することがある(グルーポンのおせち事件)。
日露戦争までは、作戦部門と物流部門は独立していて、物流担当が作戦担当に「それ無理」とダメ出しをすることができた。
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日露戦争で出動した陸軍
総員 1,100,000
戦死者 0,047,000
傷病者 0,352,700
脚気患者 0,211,600
脚気死者 0,027,800
戦死者数の半数以上が、脚気による病死だった。
海軍では脚気の原因が白米に偏った食事内容にあると判断し(兵卒一人が消費する白米は1日6合!)、脚気患者を激減させた。海軍の軍医はイギリス留学組で経験主義、理論の裏付けが無くとも結果が出ればOKだった。
対し、陸軍の軍医はドイツ留学組(東大学閥)、自分たちが学んだ医学が世界最高と信じていたために、海軍の対処法を医学の裏付けがないと批判、結果無駄に死者を増やしてしまった。(のちにビタミンというものが発見されるが、そのとき森鴎外はすでに他界していた。)
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今日、農水省が今期の南氷洋の調査捕鯨を中止すると発表した。シーシェパードの妨害によるものと発表されたが、鯨の捕獲量、在庫量と消費量などの数字を見れば、また違うストーリーが浮かび上がってくるらしい。
Togetter - 「帰港した調査捕鯨船日新丸船団の捕獲数を分析する」
Togetter - 「佐久間淳子(フリージャーナリスト)が調査捕鯨をめぐる日本の対応方針を予測(最新鯨肉在庫量の紹介含む)」
この佐久間さんのツイートをまとめたのが
調査捕鯨船団、早期帰港の本当の理由 | 国際環境NGOグリーンピース
ってかんじだ。
シーシェパードの船長、取材されていたけど、浮かない顔だったなあ。相手がいなくなると興業ができなくなるもんね。