原発問題とは何なのだろう?最初はエネルギー問題かと思っていた。そのうち、どう考えてもこんな利益に比べてリスクもコストも高すぎる割に合わないものはないと知り、あたしが知ってるぐらいだからエライ人はもっとよくわかってるだろう、原発を続ける理由は他にあるのか?軍事問題とか?日本がアメリカの植民地だからか?と思っているうちに、文明と科学技術についてまた一から考え始め、ただいま吉岡斉祭りなのだけど、ある日ラジオで、別の視点からの本のことを聞いた。
Dig | TBS RADIO 954kHz 放送後記 7月14日(木)「原子力ムラは、今」
この本は原発を受け入れている地方からの視点。
読後の感想。それでもやはり原発は、搾取の手段だと思う。高度経済成長時代は終わったのだし、これからは産業も文化も電力も地方地方で独自に小じんまりとやったほうがいいと思うな。
以前は推進派だった人たちも、最終的には原発はやめた方がいい、と言い始めている。まるで、自分は最初からそうだとわかっていたような口ぶりで。(ガンジーの言うとおりだね。「やがて、彼らはあなたの主張を取り込み、以前から自分たち側のものだったように装う。勝利はまず、嫌な以前の敵方のものになり、今では、彼らはそれがもともと自分たちのものであるようにして取りこんでしまい、次にそれは歴史に属するようになる。」)
けど、急にやめるのはどうか?などとまだ言っている人は、現実がわかってないんだろう。
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以下メモ
内国植民地の征服 地方←→中央 「資本論」「オリエンタリズム」
マクロアプローチ
原子力の3つのとらえ方
「エネルギー問題」
「核・軍事・外交問題」
以外の問題
1戦後成長の基盤(経済)
2地方の統制装置(政治)
3幻想のメディア(文化)
「原子力の社会史ーその日本的展開」吉岡斉
「脱原子力社会の選択」長谷川 公一
(70〜80年代アメリカにおける脱原発の分析)
メゾアプローチ
「巨大地域開発の構想と帰結―むつ小川原開発と核燃料サイクル施設」舩橋 晴俊, 飯島 伸子 , 長谷川 公一
ナショナル←→ローカル
受益権←→受苦権
地域開発による、地域・環境に対する問題の背景
ミクロアプローチ 近年増加、地域の多様化
「デモクラシー・リフレクション―巻町住民投票の社会学」
伊藤 守, 松井 克浩, 渡辺 登, 杉原 名穂子
「住民投票運動とローカルレジーム―新潟県巻町と根源的民主主義の細道,1994-2004」中澤 秀雄
「日本の原発地帯」鎌田慧
「六ヶ所村ラプソディー」鎌仲ひとみ
「ためされた地方自治―原発の代理戦争にゆれた能登半島・珠洲市民の13年」山秋 真
「原発」は「沖縄」の共通点
強欲・国策・電力会社・地元権力 VS 地域社会・社会運動、という二項対立構造ではない。抑圧、変革に帰結する構図からの脱却。
中央の欲望がムラを抑圧
↓
ムラもまた欲望している、がゆえに抑圧されている。
当事者の「経験」への注目。ラディカルな歴史が立ち上がる可能性。
1895~1945 外へのコロナイゼーション
1945~1995 内へのコロナイゼーション
1995~ 自動化・自発化されたコロナイゼーション