放射線医が語る被ばくと発がんの真実

放射線医が語る被ばくと発がんの真実 (ベスト新書) [新書] 中川 恵一 (著)

説明が具体的で、一般向けに細やかに配慮されている。「内部被曝の真実」の児玉先生と、本質的には同じ事を述べているが、逆のことを言っているような印象。題名も真実対決だし。チェルノブイリの内部被ばくで、がんの発生率に影響があったのは、小児甲状腺がんだけと解釈している点が違う。どちらが真実か、それはこれから解明されていくだろう。(チェルノブイリの小児甲状腺がんの原因は、牛乳に濃縮された半減期8日のヨウ素の摂取だった。福島は事情が違うので同様の事態にはならない。)

この2冊、セットで両方読むとバランスとれると思うが、どっちか1冊というと、とりあえず今の生活をどうするべきか、家族や仕事のことなど切実に考えあぐねている人には中川先生の方をオススメ。一方もう少し引いた立場で将来のこと、これからのエネルギー政策を考える人には、児玉先生の本を読んでほしい。