うなぎを軽く見ていました。すごいよ、ウナギ。近年のうなぎの生態の解明には大きな成果があった。それは大型の研究船や検査機器を投入できたからで、最後には水産庁のトロール船まで登場。ここまで予算が付いたのは、うなぎの稚魚が絶滅寸前だからという現実もある。
著者はアユの耳石に刻まれた日輪から正確な生育日数を得、また耳石にマーカーを付けることで、稚魚の放流の効果を研究していた。それによって魚の生態がよく分からないままの放流は効果がないことがわかる。
本の最後に、ウナギの稚魚の乱獲に対する警鐘が書かれています。日本人の食生活、文化を語るに欠かせないウナギが危機的状況にある今、やっと資源としてどうにかせねばとなったようで、それでもあまり知られていないこの会議で、うちの近所の相模川がモデル河川第1号になっていたのですね。知らなかったよー。
東アジアウナギ資源協議会の第一回鰻川計画ワークショップが開催されました!:新着情報:特定非営利活動法人(NPO法人)セーフティー・ライフ&リバー
あと、これは上記の本に出てくるサンプルの美しい写真。また、生物としてのウナギだけでなく、浮世絵や落語に描かれたウナギ、ウナギが出てくる絵本(「ごんぎつね」なつかしかった)、江戸時代のウナギ漁の道具、ウナギをモチーフにした工芸品など、日本人とウナギの関わりの全てを堪能できる大型の美本。