恐慌論

恐慌論 (岩波文庫) [文庫] 宇野 弘蔵 (著)

ハー難しかった。私的に解釈すると、資本主義というのは、好況〜恐慌〜不況〜のサイクルを繰り返すものらしい。人にたとえると(私のオリジナル、間違ってるかも)一代で大会社を作り上げた人=好況期、二代目のボンボンが会社を傾かす=恐慌期、三代目が地味だが手堅い経営をする=不況期。大文明の盛衰は、人の一生にも似ているという自説を持つわたくし、オバチャンは経済学にも身近な視点の例えを持ち込むよ。

このごろ今さらの年になって思う、平和や安全やいろんな社会の問題の根は経済にあるが、大人の人間関係の難しさだって、そこにある。子どもの頃は、お金は汚いモノなので触らないようにと教えられ、高校までアルバイトも禁止。進学校だったので、社会や歴史の授業は共通一次対策の暗記中心。年号、地名、人名を機械的に憶えるだけで意味はよくわからず。高校時代の授業で何かに心が動いたことは一度もなかった。どうして思春期の大事な時期に、無駄なことばっかり教えて、こういう大事なことを教えてくれなかったんだろう?経済学部に進学した人はどうなんだろう?

不況の時代、家族や友人関係や会社でトラブルがあって、ちょっと想像してみて、お金があれば解決できると思われる問題は、個人の責任による問題ではないと思う。資本主義社会がそういうものなのだから、一人ですべて背負い込まなくていい。意外とバブルの頃だって、身近な人たちが過労死したり、それはそれでいろいろ大変だったんだよ。