夜中に何かの声で目が覚めた。目が覚めるほどの声、開いている窓のすぐそばから聞こえる。すだれ越しにそっとのぞくと、外廊下のてすりに鳥のシルエット。時計を見ると、午前3時ごろ。
録音しようと、いつも寝るときに聞いているiPod nanoをその方向に向けてスタンバイした。が、じっと動かないでは居るが、鳴くのをやめてしまった。全体にグレーぽく、クチバシはかすかに黄色のようだった。イソヒヨのメスだろうか。
ここにはよくイソヒヨドリが来てさえずる。イソヒヨの声は複雑でやさしい。パターン化されたフレーズを機械的に繰り返すことはなく、そのときそのときで即興曲が披露されるので、いつまでもじっと耳を傾けてしまう。ところが、今日の声は聞いたことが無い種類だった。キョキョキョキョキョというか。。。
このマンションの外廊下の灯火に、松林からたくさんの甲虫が飛んでくる。朝外に出てみると廊下に、カナブンやコガネムシやカミキリムシが落ちている。シロスジコガネはちょっと背中を押すとキューキュー鳴く。セマダラコガネは模様でわかる。あとは緑の、茶色の、、、(虫はよくわからなくてすみません)
それが次の朝になると、羽や脚の一部だけが残って無くなっている。何かが灯火に集まる虫を食べに来ているらしい。それをわたしはハシブトガラスだと思っていた。早朝マンションの最上階の屋根で、やさしい「ガアー」というハシブトガラス夫婦の声を聞くので。
もしかしてイソヒヨも食べに来ていたのか。そもそもあれはイソヒヨだったのかな?