運転特訓虎の穴。目的地は男池(おいけ)。小学生の時に初めて連れて行ってもらったとき「バンビがいるぞ」と言われた。ウソだけど。学生時代もときどき自分で運転して来ていたのに、すっかり道を忘れていた。今では観光地として立派に整備されて、シークレットポイントな感じは全くしない。
帰りは湯平(ゆのひら)経由。道路脇にフジがたくさん咲いていた。父によると、フジの花の香りは昔の化粧品の香りだそう。母親(わたしの祖母)のイメージだそうだ。
父の話。中学校時代、仲のよかった同級生で、実家が耶馬溪(やばけい)の田舎で、大分市内に下宿して通っている子がいた。その子に、夏休み帰省するので一緒に帰ろうと誘われた。軽便鉄道に乗って山の中を行くと、山肌に小さな滝などがあり、見慣れない風景にワクワクした。友達の家は農家で、当時市内では食べられなかった白いご飯がでてうれしかった。帰りも野菜のお土産をいっぱいもらって帰った。
人生の円熟期にそんな記憶がよみがえるとは。○○さんご一家のみなさん(父は友達の名前をフルネームで漢字もおぼえていた)、父に楽しい思い出をありがとうございます。子どもや若い人に親切にしておきたいものだな。こちらにとっては何でもないことでも、相手の晩年にふとその記憶がよみがえって輝くことがあるなら。そのときすでに自分はいなくてそのことを知らなくても。
5/16 15:00
男池名水の滝
カワガラス
阿蘇野〜湯平
カケス2