紛争を予防するには?
・貧困対策か?ーーー援助が底辺に届かず一部の人間が搾取する構造では、その構造を維持するため紛争も維持される。マッチポンプ。
・兵器産業を規制?ーーー手斧だけで大規模な殺戮が起こったルワンダの例がある。
・正義?ーーー人それぞれの正義があり衝突することも。
2国間の外交において、プレーヤーは国家だけではない。A国の政府・A国の国民・B国の政府・B国の国民の4者。
戦争犯罪の和解の方法
・南アフリカ、ルワンダ、東チモールなどで実施された「真実和解委員会」がある。真実を明らかにすることと引き換えに戦争犯罪を問わない。互いにとっての「正義」が拮抗し袋小路に陥った時、一つハードルを下げた「真実の究明」が交渉再開のきっかけになる。
・日本はアジア各国に具体的に何をしたことに対して謝っているのかわからない。それを明らかにすべき。そこから対話が始まる。北朝鮮による拉致被害の解決など。
日米同盟
・日本人は、日米同盟で日本がアメリカに一方的に依存していると思っているが、実はアメリカの方が日本より日米同盟に依存している。アメリカにとって日本は世界最大の弾薬庫。
憲法九条について
・九条について日本はまだ可能性を利用し尽くしていない。
九条賛成派=保守
安保賛成派=保守 どちらも保守である。
・平和を希求する民衆ほどそれを失う怖れから仮想敵の脅威に利用されやすい。九条のおかげで平和と盲信する民衆は逆に戦争を起こしやすい。
文末に宮台真司との対話が載っている。宮台さんの話。国境という理屈ではなくて、ソフトボーダーという現実を選択するには?机上の論理ではなくて、目の前の人にどう対応するかという実績を積むことが大切。著者が数々のミッションを遂行した実績者ということで話し始めたテーマだと思うが、次第に、今の日本社会の状況分析、グローバル化という流れが起こすパターン化された現象が起きているという話になり、結局自分が今一番言いたいことを言って終了。それはそれで有益な情報があったのでいいのだけれど。それを読みながら、国会前のデモで叫ばれているような、特定の個人の政治家の資質がどうのこうのというレベルでいいんだろうか?という疑問がまた沸いてきた。
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これを読んでいた8月下旬、実家に帰省していました。海や山に行こうと思い登山道具一式持って帰りましたが、連日の雨。これは読書に集中できる!のはずが、やはりなかなかできないですね。家事やらIT奴隷の仕事やらいろいろ。。。
雨で出かけられない日、テレビをつけたら国会中継をやっていました。普段はかったるいので中継を長々見ることはありません。あとで要点をネットでチェックするぐらい。この日は暇だったので見ていたら、野党各党の演説がなかなかおもしろかった。やっぱり政治家ってエンターテイナーじゃないとつとまらないなーと思いつつ。その中で山本太郎がイラク戦争の現実を国会で追及してくれました。
それを見ながら、こんな理不尽な戦争へ日本の優秀な大切な自衛隊を送っていいのか?と、また静かに怒りが湧いてきました。太平洋戦争時の特攻や、福島で原発事故処理にあたる人たちを英雄視する人は、口では賞賛しながら逆に見下していると思う。本来ならあってはならないことを平気でさせるなんてそれも讃えながら。。。危険だからではなく、優れた技術を持っている人たちを理不尽な任務につかせることを当然とするのが間違っていると思う。