児童書のコーナーで、ふと手にした「カラスウリのひみつ」という絵本を読んでいて、植物の開花時刻はどう決まるのか?の例としてアサガオがとりあげられていた。ある種類のアサガオは、季節が秋になり日の出の時刻が遅くなるにつれ、開花時刻も遅くなる。。。かとおもいきや逆に早くなっていくという。日没から一定の時間が経つと開花する法則があるため。日没が早くなると開花時刻も早くなるそう。それは生物が持つ体内時計による。。。というところまで読んで、あっそうか!と気がついたことがあった。
一昨年の年末、冬至の頃、日中はゴルフ場の池で休んでいるキンクロハジロたちが、夜どこかに食事に行くかどうか確かめようと思い、日没頃に池に行ってみた。日暮れ後、カモたちのシルエットしかわからなくなるまで暗くなってから、彼らは飛び立っていったがキンクロなのかカルガモなのかわからない、こんなに暗いのでは観察は無理だなとあきらめた。
しばらくして3月頃やはり日没頃に池に行くとキンクロハジロの姿は無かった。もう渡ってしまったのだろうか?と思っていると、近所でキンクロハジロをいたという情報が入った。あれ?と思い、昼間池に行くと彼らはいる。冬至の頃の日没時刻よりかなり早い時刻に食事に出かけて、日没時にはすでに留守だったのでした。
わたしはてっきり日没=餌を取りに出かけると思っていた。日照時間が長くなると池から飛び立って出かけるのも遅くなると思っていたのに、逆に早い時刻から出かけるようになったのはなぜ?ずっと疑問だった。
アサガオのヒントに従えば、朝明るくなるのが早くなると、キンクロハジロたちが餌場から池に戻るのも早くなる、早くお腹が空く、早く出かけるようになる。。。かなあ?ちゃんと手順を決めて観察して検証するといいんだろうな。
「カラスウリのひみつ」には、アサガオの開花時刻の研究結果は「ヒマワリはなぜ東を向くか」という本に引用されている「アサガオのすいみん時間」という本から引用されたと書かれていた。同じ児童書の書棚にある「アサガオのすいみん時間」という本を手に取る。
著者は中学生の時にアサガオの開花時刻の研究に没頭し、いったんは別の道に進むも成人後に「ヒマワリはなぜ東を向くか」の著者の瀧本敦という人と出会ったことで、また植物の開花システムについての研究を始めたらしい。一生終わらない夏休みの自由研究をやってる人がここにも!
研究の結果だけではなくて、それを調べるためにどのように仮説を立てて検証手段を工夫し具体的にどのような手順でやったか、レシピ本のように自分でもやってみることを前提に書かれています。出版社は「さ・え・ら書房」というこども向けの本を専門に出している会社のようです。