「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか関連で、沖縄の本を。
人口の推移、失業率などのデータが載っていて、じんわりくる。表紙の裏の地図「沖縄の位置=太平洋の要石(すとーん・オブ・パシフィック)」を見ると、那覇を中心とした半径1500kmの同心円上に、東京、平壌、広州、マニラ、サイパン、グアムが並ぶ。その500km外側には、青森(三沢基地)、北京、西安、ハノイが。「本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること」の、「ペリーはまず西側から、浦賀に来る前に先に那覇に来ていた。」を読んで、あわてて世界地図を見直したが、またまたこうして地図を見直すと、いかにふだん東京を中心に考えすぎているかを思い知らされる。
岩波ブックレットは同時代の問題を扱い、内容濃く簡潔な文章、580円と手頃、すぐ読める。おすすめ。