仕事が一段落したので、イタリアへ妄想旅行。写真がすばらしいです。フィレンツェの修道院、シエナの大聖堂(あの広場とつながってる道で迷子になった。ゆるい坂道登ると、目の前開けてドーンとね、あのシマシマがね。。。)、ピサの洗礼堂(堂内の1箇所にとっても音が響くポイントがある)、ラヴェンナのモザイク。。。パルマの大聖堂は行ったことないけど、いいなこの写真。山の中の石造りの修道院も。。。ああ「薔薇の名前」また観たいな。
そして、ジャーン、アッシジのサンフランチェスコ教会。清貧を説いた聖フランシスコの教会なのに、没後に作られた聖堂がゴージャスすぎないか?とよく言われるそうだけど、わたしは見た。教会前の広場には、各国の神父さんがいて、希望者にはそれぞれの言葉で中を案内してくれる。わたしたちがその広場で、日本人の神父さんを待っていると、同行していたとっても素敵なマダムに、イタリア人の神父さんが用もないのに、しきりに話しかける。そのきれいなご婦人にだけ。神父なのに、しかもこの教会の前でナンパするとは!イタリア男おそるべし。
イタリアで忘れられないのは、鐘の音。夕方、平野の上にポツンと置かれた石のようなアッシジの街に、赤い陽が当たる。坂道を観光客が帰って行って静かになる頃、ガラーンガラーンとまずサンフランチェスコ教会の鐘が鳴る。同時にサンタキアラ教会の鐘、どこか別の教会の鐘と次々に重なって、赤い夕陽に音が吸い込まれるようだった。平野の向こうには同じく石ころのようなペルージャの街が見える。
わたしたちが訪れた数年後、大地震が起こって、アッシジは圧死寺になってしまった。あれから修復進んでるのかな?あの夕陽が見える断崖のホテルのおじさんは元気かしら。
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ジオットの画は、パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂でも見た。わたしは中1の時、ジオットの絵が当時は革新的なスタイルだったということについて書かれた本を読んで、いつかはその画を見たいと思っていたので、感慨深かったな。
「ジョットという名の少年―羊がかなえてくれた夢」は、絵を描くのが好きな羊飼いの少年ジオットが、高名な画家チマブーエに才能を見いだされ、修行をして画家になったという言い伝えをストーリーにしたもの。絵本なのだけど、レイアウトや絵が、当時の祭壇画のスタイルになっていて、物語を読みながら自然に、中世〜ルネサンス初期の美術様式を知るようになっている。現代の基準からすればうまい絵ではないのに、なんていうか、とっても愛着を感じてしまうのだな。