知られざるカラスの生態。。。というか、鳥類学者の悲喜こもごも(^^)。動物の行動学をやる人っておもしろいな。これを読んだ後は、どこかに怒ってるカラスがいないかなあと見回しちゃう。
うちのマンションの北側外階段には、いつもハシブトガラス(ブト)のペアがいる。屋根の上の避雷針の一等地は、トビのペアのもの。ブトが管理人で、トンビが大家。この岩山(マンション)の本当のオーナーはあいつらだとおもう。
窓から外を見て、ハシブトガラスの声を聞いていると、海岸線の砂防林と、点々とあるお屋敷の松林を結んで、ハシブトガラスの連絡網があるのに気がつく。住宅地の中に浮島のように点在する松の茂みの基地局間で鳴き交わしている。ちゃんと記録すれば、少しはカラス語がわかるようになるのかな。
朝、ベッドの中で起きようかな。。。とウダウダしているとき、外の廊下の方から、ブトのグアアアというやさしい声がすることがある。そういうときは2羽同志が近くに居て、何か小声でしゃべっている感じ。「なにやってんのー?」ガラッと窓を開けてみたい衝動にかられるが、カラスは人を識別できて嫌われるとめんどくさそうなので、やめておく。
カラスは人を見分けられると以前読んだ本で知ったが、人はカラスを見分けられない。カラスも野良猫みたいに外見に個性があればいいのにと思う。せめてオスorメスだけでもわかればなあと思っていたが、著者によれば、ずっと見てれば分かる?メスの方がなで肩?本当だろうか?
漁港近くの開けた場所には、ハシボソガラスの一家が住んでいる。ボソはブトに比べて数が少ないが、いつも見るボソくんたちが、同じ個体なのかわからない。ある時期、羽の一部が白化した親子がいて、数年間は同じボソだと見分けることができた。
ハシボソガラスは、波打際に漂着したオニグルミを拾って、コンクリートの上に落として割ろうとしたり(あまり成功しない)、行動を見ているとおもしろい。
あるときハシボソガラスが拾ってきて落としたオニグルミを石で割ってみたことがある。それはみな中味が白くツヤツヤ。一方わたしが拾ったオニグルミを割ると、黒変してたり異臭がしたり。ハシボソガラスはどうやっておいしいオニグルミを見分けるのか?
割れたクルミをカラスは離れた電線に留まって見ている。さりげないフリをしているが、実はじーっと見ている。ハイハイ行きますからね、わたしがさっさとそこを離れて、振り返っても知らんぷり。さらに離れて、カラスが見えなくなってから(つまりカラスからわたしが見えなくなってから)3歩下がって振り返ると、カラスたちはクルミに一直線!バタバタしながらクルミにたかっていた。
ハシブトガラスは、そんなおもしろいことはしない。せいぜいネットからゴミを引っ張り出すことぐらいかな。でもゴミをあさっているときのカラスは熱中して生き生きしてるね。うちのマンションのゴミ集積場所は鍵付き鉄扉のコンクリート造りで、全く手が出せずカラスにはつまんないだろう。廊下のてすりに留まっているブト夫婦は、黒い制服に黒いサングラスでじーっとしている。