九州に帰省して1週間に2つの山に登る計画を立てましたが、ちょっと体力に不安があったので、事前に一つ登っておくことにしました。疲労を経て適当に筋力がついてくれて、その疲労が本番の登山まで残らない適度な山。。。ということで、箱根明神ヶ岳。
大雄山最乗寺の奥から山に入ります。最乗寺にはムササビがいるそうですが、背後の山は暗い杉林で生き物の気配はあまりありません。権現沢の北側の尾根を登ります。
足柄林道を通って権現沢の南側の道に乗り換えます。杉林を過ぎると落葉広葉樹林帯でほっとします。ヤマガラの声が聞こえます。
リフトの跡のようなものがあります。林業用だったのでしょうか?このススキノ原でホオジロのような声をたくさん聞きました。
尾根に出ると視界が開けました。眼下の湘南の平野は晴れています。
明神ヶ岳に到着!パノラマが広がります。駒ケ岳、神山、早雲山と噴煙が上がる大涌谷。
山頂近くにだけマツムシソウ。われわれと前後して歩いてきた単独行の年配のご婦人が花の名前を教えてくださいました。さきほどの大きなアザミは「フジアザミ」と教わりました。
咲き終わったフジアザミが方々に。見頃に来たらきれいなんだろうな。ところでわたしは今まで、富士山を上がる道路を、富士「アザミ」ラインだと思っていましたが、この花の名前の「フジアザミ」ラインなのでしょうか?
顔は可愛いけど尻尾はタワシ。ガリガリにやせています。餌が欲しいが人がこわい。その葛藤で興奮しています。おにぎりとマーガリンつきのパン、どっちをやろうかなと思い、猫がよろこぶのは油だろうとマーガリンパンを手に近づくと、マジの猫パンチでパンを奪われました。ワイルドや〜。久々に見る本物の野良猫!猫の爪がささって血が出たところをアルコールで消毒して振り返ると、ヤツは茂みにくわえて入ったパンをあっという間に平らげて、満足げに顔を洗っています。そうかそうか、美味しかった?やっぱり油でしょう(^皿^)。この子はほんとに可愛かったな。寒くなると山を下って里に下りるのかな?
金時山を望みながら、なだらかに下りが続きます。足元にはアキノキリンソウ。
ここでホオジロの声。双眼鏡で見るとカシラダカ?にしては冠羽がすんごく立ってる。もう少しそろそろと近づいて見ると、それはミヤマホオジロのオスとメス1羽ずつでした。左の暗い林の中と明るいススキの間を行ったり来たりしています。同行の夫によると、「今日は(わたしの)誕生日なので逆らわないことにする」だそうで、鳥を見る間待っていてくれました。
両側が背の高いササの暗めな道で、木の枝に黒い鳥が留まっていました。双眼鏡で見ると墨染のアオジ=クロジのオスでした。
道の両側に続くこの草の実はナンジャロ?どうもこれを食べているらしい緑色の鳥が、われわれの行く先を飛んでいます。
ここまで来てようやく鳥の正体がわかりました。アオジのオスとメス1羽ずつ。今シーズン初めて見たアオジでした。
矢倉岳峠のうぐいす茶屋に到着。ここでまったりしている若い人たちが。中高年の人たちは早朝から行動して山頂目指してまっしぐら、用が終わればさっさと帰るというタイプが多い、というかそれが山の常識となっているけれど、若い人たちを見ると、日が昇ってからゆっくり登り、途中でも景色のいいところでくつろいで別に山頂を目指さないタイプもいるなあ。カリキュラムをこなすというよりは、急がずに過程を楽しむというか。わたしたちもここまで来ておいて目の前の金時山には登らずに帰るんですけど。。。
下りたところは箱根の別荘街。保養所や豪邸が並ぶなかを歩いているとこれが。荒縄って?