博士の愛したジミな昆虫

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博士の愛したジミな昆虫 (岩波ジュニア新書) 新書 - 2020/4/18 金子 修治 (編集), 鈴木 紀之  (編集), 安田 弘法 (編集)

「すごい進化」の 鈴木 紀之 さんのポッドキャストを聞いていて、面白かったのでこの本も読んでみようと思いました。岩波ジュニア文庫で、中高校生向けに書かれているので、生物に詳しくなくてもわかりやすく読み物として楽しいです。10人の研究者による、研究者としての道を選んだ経緯、研究上の悲喜こもごもなど。研究内容もドラマチック。

桐谷圭治 博士の、研究結果の社会との関わりを読むと、また「宗教国家アメリカのふしぎな論理」の最後の章にあった「正統とはなにか」が思い出される。博士は農薬が害虫の駆除に効果が無いことを研究により検証、当時(1968年頃)国の農業政策に反して、母乳に影響が出ていることを婦人雑誌にすっぱ抜いた。そのせいで上層部の怒りを買い十数年間キャリアがストップ。でもおかげで生産してしまった大量の農薬は土中に埋設された。2008年時点でまだ数千トンもあるらしい(それはどこでどのように管理されているのか?大雨で流出しないのか?)。
桐谷圭治-Wikipediaより
    レイチェル・カーソンの『沈黙の春』を、1964年にカルフォルニア大学で入手し、国に先駆けて1974年に環境への影響を根拠に高知県からBHCを追放した。1978年、IPM(総合的病害虫管理)の精神にたち「減農薬」という言葉を造語し、発信した(『害虫とたたかう』NHKブックス)[6]。
    脚注6. "桐谷圭治さんの情熱". 農と自然の研究所. 2020.2.2.閲覧。

桐谷博士について調べていたら、過去に博士の本を読んでいたことがわかった。
昆虫と気象 - r2
あの本か!あれは桐谷博士が書いていたのか(わたしにとっては衝撃的な内容だったが、著者名を忘れていた)。