「ヒヨドリ」と一致するもの

鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。

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鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。 単行本(ソフトカバー) - 2017/4/18 川上 和人 (著)

このタイトルは。。。(^^;; 読めって事ですね。。。というわけで。

孤島で鳥の調査をするにあたり、まず上陸するために水泳の特訓から。。。あー大好きなジャンルやわ。と読み進み、最終章になって、これは若い優秀な人材を学界にリクルートするための本だったか!と気がついた。young探鳥会だったのかー。

著書の中で、お?と思ったこと。それは、外来種であるガビチョウが、在来種であるウグイスを圧迫しているのではないかという前提で調査をしてみると、結果としては全然そんなことなくて、ガビチョウは濡れ衣を着せられていたという話。ガビチョウのせいでウグイスが減っていると思っている人は多いと思う。わたしもなんとなくそんな気がしていた。でも調べてみるとそうじゃ無かったんですね。著者はこれを失敗談として語っている。ご本人にとっては無念かもしれないが、ガビチョウにとっては。。。じゃなくて、環境政策上意義のある調査だったじゃないでしょうか。外来種は全部ダメ!というわけではないという。

中高年のバードウォッチャーはガビチョウ嫌いな人が多い。でも若い人や、入門したての人で、好きな鳥はガビチョウ!という人いるんですね。声がきれい、わかりやすい、わりと姿を見せてくれる、という理由で。将来ガビチョウがバードウォッチャーを増やしてくれるというまさかの展開になるかもしれない。

ガビチョウって、他の鳥の声に耳を澄ましているときに、突然近くで大音量で鳴き始めて「ああーっ!」ってなるんだけど、ガビチョウの声そのものは複雑でおもしろい。鳴き真似するし。相模川河口で初夏に鳴くガビチョウの声にコジュケイの鳴き真似が入る。けどここにはコジュケイは居ない。君たち、それどこで憶えた?鳴き真似から推測するガビチョウの移動とか調べたら面白そう。

ガビチョウと同じく疎ましがられている鳥にヒヨドリがいるけれど、ある方から「これがヒヨドリのさえずり」と教えてもらって、ええーヒヨドリってさえずるのかと思ってから、ヒヨドリの鳴き声も意識するようになりました。ヒヨドリのさえずりってどんなだか言えますか?バードリサーチの鳴き声図鑑(http://www.bird-research.jp/1_shiryo/nakigoe.html)でさえヒヨドリのさえずりは収録されていません。録音はあってもこれがさえずりと定義されていないんだと思います。あんなにどこでもいっぱい鳴いているのに。

電線で気分良さそうに鳴いているヒヨドリの声が耳に入ると、おっと自転車を停めて録音しようとするも、録音ボタンを押したその瞬間にヒヨは鳴くのをやめてどこかへ飛んで行ってしまうのだけど。さっきまであんなに鳴いてたじゃん。。。邪魔になるほど身近にいるのに、ヒヨドリの正体は意外とわかってないのかも。読んだ本と全然関係ない話になってしまった。。。

相模川河口のキビタキ(え?キビタキ?)

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夜明けの鳥の鳴き出しについて調べている方に、同行させていただきました。1時半起床、2時半に家を出、3時半に第1集合場所、4時に第2集合場所、歩いて現地へ(海抜60~80mぐらい)。

過去に同じ季節同じ場所で記録された通りに、キビタキ、ヒヨドリ、メジロと順番通りに鳴き始めました。この日聞かれた鳴き声は、初心者の私がわかっただけで

03:30 フクロウs(教えてもらう前は遠くで犬がほえているのかと)
04:25 キビタキs、オオルリs、ヒヨドリ、メジロs
04:30 ハシブトガラスc、ガビチョウs
04:40 アオゲラc、ヤマガラc
04:50 クロツグミs
05:00 ヤブサメs
05:20 ウグイスs、アオジs、コジュケイc
(謎の声は除く)

ベテランの先輩方の同定と解説に感動。声の聞き分けは、知っている人について教えてもらわないとなかなかわかりません。

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という1日を過ごした翌日、早朝いつもの河口に行ってみると、早口でチンチクリンと鳴く声が。キビタキに似ているが、ものすごく下手。前日山の中で聞いたキビタキとは大違い。ヒヨドリが鳴き真似してるんじゃないの?秋にはヒヨドリの声でいっぱいになる場所です。この場所に居ると脳が勝手にヒヨドリの声に変換してしまうのでしょうか?

https://soundcloud.com/ritsuko-oshige/20170501-061453a/s-yjn3g
特にシジュウカラとの掛け合い部分がグダグダ(^^;)

そうだ、夜明けに聞けば、キビタキ〜ヒヨドリの順番だから、キビタキっぽく聞こえるかも(前日の山の中とは環境が違うけどまあいいや)ということで、翌朝早朝夜明け前に、河口のキビタキ?スポットに行って見ましたが。。。キビタキもヒヨドリも居ませんでした。

キビタキは通過個体だったとしても、ヒヨドリが全然居ない。もう一度言いますが、秋にはヒヨドリの声でいっぱいになる場所です。今って全然居ないんだ。それがショックでした。初めて気がついた。

ちなみに、河口の早起き順は

04:20 新湘南大橋下 スズメc
04:25 キジ3ヶ所、ハシボソガラスc
04:30 シジュウカラs4ヶ所、ハシブトガラスc
04:35 カワラヒワcs、カルガモc、ハクセキレイc
04:45 キジバト
04:55 チュウシャクシギ

キジは全部で4ヶ所で聞かれました。こんなに居たとは。
シジュウカラのテリトリーは6ヶ所。
カワラヒワは寝起きから囀りまでのウォーミングアップが長くて2分以上かかっていました。
キジバトは遅起き。

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実はわたしが早朝(夜遅く)出かけていたとき
わたしの夫は一晩かけて箱根の外輪山を走っていたのですが
ずっとトラツグミの声がしていたそうです。

正確には
キーンという金属音のような高い音が
機械的に鳴っていてそういう装置があちこちにあった
あれはイノシシが嫌いな音を出しているのかなあ?

というので、もしやと思いついて
バードリサーチのさえずりナビで
トラツグミの声を聞かせると
これこれ!ということでした。

相模川河口の池のカモ

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ヒヨドリを観察していると、川の上空を川に沿ってカモが飛んでいます。海の方から入ってきて、旋回した後、池に下りているようです。帰りに池をのぞいて、カモも数えていました。

kamo_1.png

kamo_2.png

10月中旬から相模川河口上空を通過し付近の池に着地するカモが増えてきます。最初はヒドリガモ。つづいてカルガモやマガモが増えてきます。渡り鳥が増えるのはわかるのですが、留鳥であるはずのカルガモも集まってきます。

カルガモやマガモはずっと池に居ますが、ヒドリガモは1ヶ月ぐらいで池を出て周辺の川や河口付近の海上に分散します。渡ってきた最初の1ヶ月、池に過密状態でいるのはどういう理由なのでしょうか?ここが渡り途中の重要な地点(ハブ空港に隣接したホテル)ではあるけれど、長期滞在には向かないということなのでしょうか。

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IMG_8380.jpg
ヒドリガモとアメリカヒドリとの交雑個体(右から2番目)。アメリカヒドリでは?と思われましたが、背中の色がかろうじてヒドリガモでした。数日後、同じ特徴の個体が相模川の支流の小出川(こいでがわ)の中流で見られたと、湘南タゲリ米の三翠会のfaecbookページで知りました。彼はここで数日過ごした後、支流の上流のほうへ移動したのか。

IMG_8194.jpg
ヒドリガモの激しく白化した個体。これはかなり珍しく目立つと思いますが、その後この個体の目撃例はきいていません。ここでしばらく過ごした後、さらに西へ移動したのでしょうか?

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池の周りの芝生に上がって餌をとるヒドリガモたち。何を食べているのか?草?ドングリ?ここは私有地なので入って確かめることができません(だから鳥たちは安心して休めるのかも)。
10_23_hidori_1.jpg

「お前ら、誰にことわってここにおるんじゃ!」(ハシブトガラス)「キャー」(ヒドリガモ)
10_23_hidori_2.jpg

「全く、ちょーっと目を離すとこれじゃけん(なぜか広島弁)」「よう見張っとけよ!」(ハシブトガラス)
10_23_hidori_3.jpg

相模川河口のヒヨドリ(2016まとめ)

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一昨年、去年にならい、一応今年も相模川を渡るヒヨドリを調べました。2016/10/12~11/05の大体晴れた日、のべ15日間に観察した総数は13,404羽でした。

西行き  9058 (134グループ)
東行き  4140 ( 86グループ)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 合計 13198 (220グループ)

・雨や曇天が続いた後の快晴の日にたくさん通過する。たくさん通過した後数日は、快晴でも通過しない。
・夜が明けて直射日光が射してから1時間ぐらいがピーク。それ以後の時間帯は群れが小さく途中まで渡っても戻ってきてしまう。
・数が多い群れは、対岸ですぐに下りずに遠くまで飛ぶことが多い。
などなどが毎日見ているとわかってきて、今年はシーズン中最も数の多くなる日を、前日に予測することができました。

          西(群れ)    東(群れ)   合計(群れ)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
10/12晴 2109(30)  849(16) 3164(46)

   14曇  340(30)  302(16)  642(10)
   15晴  818(10)  786(12) 1604(22)
   16晴  155(07)  218(06)  373(13)

   18曇    0(00)    0(00)    0(00)
   19晴   50(01)    0(00)   50(01)
   20晴 1328(22)   58(04) 1386(26)

   23晴    0(00)    0(00)    0(00)
   24曇   11(02)    0(00)   11(02)
   25晴 3157(15)  710(17) 3867(32)
   26晴  821(14)  629(06) 1450(20)
   27晴    0(00)    0(00)    0(00)

   31晴    0(00)  578(08)  578(08)

   03晴    0(00)    0(00)    0(00)
   04晴  269(03)   10(01)  279(04)
   05曇    0(00)    0(00)    0(00)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
   合計  9058(134)4140(86)13198(220)


最初の調査の動機は、ヒヨドリはなぜ東へも飛ぶのか?でした。猛禽類の渡りのように、毎日西へ西へ飛ぶならわかりやすいんですけど。北海道と本州の間の海峡や真鶴岬の先端など海上の距離が長い場所で、逆に移動しているヒヨドリの話ってきいたことない。あと、相模川の沖の江ノ島〜大磯間を逆行している群れも見ていない(気がする)。相模川を渡るのは、長距離移動の合間のオプショナルツアーのコースなのでは?相模川より川幅の広い場所、大井川とか?ではどうなんだろうか?

去年の結果を自分のblogで読んで

    その数日後、浜口哲一先生の「バードウォッチング入門」という本を図書館で借りて読んでいると、相模川河口では12月になってもヒヨドリが渡ることがある、とあった。

    10月いっぱいで終わりじゃないのか。。。うむむ。ううう、来年のこころだ!

とあるのを見た。すっかり忘れていた!そして今年も12/4の湘南国際マラソンの応援のために朝9時頃134号線に立って居ると、ヒヨドリの群れが上空を通過していった!また来年のこころだ!でもそろそろ場所を変えたいな。

あと、今年はハヤブサを見なかったなあ。

相模川河口のヒヨドリ(2016.11.04)

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2015/11/04(金)
279羽
4グループ

天気:快晴
気温: ℃
湿度: %
日の出:6:06

      西へ    東へ
ーーーーーーーーーーーーーー
6:58        10
7:41   75
  50  176   
  52   18
ーーーーーーーーーーーーーー
合計    269   10
グループ    3    1
ーーーーーーーーーーーーーー

今日もヒヨドリの声がしない。
観察地点のそばのフェンスの上に、キジ(メス1)が留まり、しきりに鳴いていた。人が見ていても気にしない。その後ゴルフ場の中へ飛んで行った。
1104_kiji.jpg


ジョウビタキのオスとメスが例年どおりの場所に落ち着いて鳴いている。
河口付近の池のヒドリガモが減って、相模川の川面に74羽。
川面にオオバン120、オカヨシガモ13、カンムリカイツブリ1。

相模川河口のヒヨドリ(2016.10.31)

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2015/10/31(月)
578羽
8グループ

天気:晴
気温: ℃
湿度: %
日の出:6:02

      西へ    東へ
ーーーーーーーーーーーーーー
6:40
  44        13
  53        30
7:16        15
  17       370   
  40        70
  45        20
  49        30
  58        30
ーーーーーーーーーーーーーー
合計      0  578
グループ    0    8
ーーーーーーーーーーーーーー

10_31_hiyodori.jpg
ヒヨドリ370羽

2016-10-31 10.28.02.png
目視で数えられないので、写真に撮って後でカウントしています。
撮った写真をグラフィックソフトで開き、適当にエリア分けの線を引きます。
iPhoneのカウンターアプリを左手に持ち数えながら押していきます。
1秒=4羽ぐらいの速さです。

7:40にカモ類40羽が西へ飛んで行った。
アオサギ6の群れが河口で旋回しながら高度を上げた後西へ飛んで行った。
ムクドリ40羽がゴルフ練習場のネットにつかまって何かを食べている。虫?

相模川河口のヒヨドリ(2016.10.27)

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2015/10/27(木)
0羽
0グループ

天気:晴
気温:19℃
湿度:66%
日の出:5:59

ヒヨドリの声が聞かれない。河口付近にヒヨドリの気配がないときも、海岸砂防林の上を移動する小さな群れは見られる。

相模川河口のヒヨドリ(2016.10.26)

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2015/10/26(水)
1450羽
20グループ

天気:霧のち晴
気温:16℃
湿度:86%
日の出:5:58

      西へ    東へ
ーーーーーーーーーーーーーー
6:38   14
7:04   34
  06   28
  13   64
  17  171
  18        40
  30  150   
  45        10
  45  103
  45        79
  49   55
  50   21
  50   45
  57   24
  57   55
8:00       233
  01   22
  02   35
  06        86
  10       181
ーーーーーーーーーーーーーー
合計    821  629
グループ   14    6
ーーーーーーーーーーーーーー

西行きが多かった翌日は東行きの割合が増える。

海岸砂防林でクロマツの枝にエゾビタキが留まり、狩りをしていた。虫を追いかけて空中を飛び回り、また同じ枝に戻ってくる。